もしもから漫画を作る|仮定を物語につなぐ
公開日
一つの「もしも」を思いついても、そのままでは場面になりません。仮定・変化・影響・選択・結果という五つの段へ分け、架空の一例で最後まで埋めてみます。同じ仮定でも選ぶものを変えれば結果は入れ替わります。
思いついた仮定が、場面にならない
一つの思いつきを書き留めたあと、そこから先が続かないことがあります。
仮定そのものは書けていても、誰がどう困るかまでは決まっていません。 状況だけが手元にある状態です。
そこで、段に分けて下へ伸ばしてみます。 一段だけなら手が動くことがあります。
仮定・変化・影響・選択・結果の五段
| 段 | 書くこと |
|---|---|
| 仮定 | 何を変えるか |
| 変化 | 何が起きるか |
| 影響 | 誰が困るか |
| 選択 | 何を選ぶか |
| 結果 | どう変わるか |
段の数を五つにしたのは目安です。 四つでも七つでも構いません。
上から順に埋めなくても進みます。 先に結果を書いてから戻る手もあります。
一段に一つとも限りません。 出てきた分だけ書き足します。
仮定の展開表を埋めてみる
表に入れた中身は、この一本の説明のために起こしたものです。 実際の企画ではありません。
仮定の欄は一行で足ります。 凝った言い方にしなくても下へ伸ばせます。
影響の段で人が出てくると、そこから場面になります。 状況だけの段階を抜けるところです。
途中で詰まったら、その段を空けたまま下へ行きます。 あとから戻れます。
選ぶものを変えると、結果が入れ替わる
仮定を変えなくても、話はもう一本作れます。
選択の段だけを書き換えます。 そこから下の結果が入れ替わります。
どちらを本筋にするかは、あとで決めます。 書きたいほうを先に進めます。
二本とも控えておけば、あとで選び直せます。
仮定で決めつけないこと
手元に置きたいのは、段に分けて下へ伸ばすことと、選択の段を書き換えてみることの二つです。
仮定に書ける変え方
仮定の欄に何を置けるかを挙げておきます。
あるものが無くなる。 使えていたものが使えなくなる形です。
無いものがある。 今は存在しないものが当たり前になっている形です。
決まりが変わる。 許されていたことが禁じられる、またはその逆です。
数が変わる。 一つだったものが増える、多かったものが一つになる形です。
| 変え方 | 下へ伸びやすい先 |
|---|---|
| 無くなる | 困る人が出る |
| 決まりが変わる | 守る人と破る人 |
| 数が変わる | 取り合いになる |
大きく変えなくて構いません。 小さいほど、影響の段が具体になります。
設定の数と、場面が動くことは別
足した設定の数だけ、場面が増えるわけではありません。
一つの仮定から、影響を受ける人を先に決めるほうが早いことがあります。 誰が困るかが決まれば、次の段は続きます。
使わなかった設定は消さなくて構いません。 あとで別の仮定に付くことがあります。
書いた量ではなく、下まで伸びたかを見ます。
影響の段で誰を選ぶか
影響の段に誰を置くかで、話の大きさが決まります。
いちばん困る人を置きます。 変化が直接当たる人です。話が早く動きます。
得をする人を置きます。 困る人と並べると、対立が出ます。
気づいていない人を置きます。 後で気づく場面が作れます。
一人で足ります。 何人も置くと、どの話か決まりません。
名前も年齢も要りません。 何をしている人かだけで進みます。
仮定は途中で置き換えてよい
下の段まで書いたあとで、仮定を変えても構いません。
残した段はそのまま使えることがあります。 全部を書き直すとは限りません。
置き換えた跡を消さずに残しておきます。 戻したくなる日があります。
一度で決めきらなくても進みます。
仮定を二つ置くとき
一つで下へ伸びないときに、二つ目を重ねる手があります。
一つ目と離れた仮定を選びます。 近いと、同じ影響しか出ません。
二つが同じ人に当たる形にします。 別々の人に当たると、話が二本になります。
二つ目は小さくします。 同じ大きさだと、どちらの話か決まりません。
重ねても伸びないなら、仮定ではなく影響の段を見ます。 誰に当たるかが決まっていないことがあります。
三つ以上は重ねません。 説明が要る量が増えます。
材料を出す手順との違い
欄へ書き出して組み合わせる手順は、別の記事が受け持っています。
あちらは並べた札をつなぐ話で、こちらは一つの仮定を下へ伸ばす話です。
始める場所が違うだけで、順序は自由です。 思いつき自体が出ないときは、あちらが先になります。
二つを並行させる必要はありません。
能力や規則を決める記事との位置
できることとできないことを決める記事は、別に置いてあります。
あちらは規則と代償を先に固める話で、こちらは変えたあとに誰が困るかを追う話です。
仮定を規則の形まで整えるかどうかは、話によります。 一場面で済むなら要りません。
規則の形まで整える段になったら読めば足ります。
仮定・影響・選択を見る
| 見るところ | 確認すること |
|---|---|
| 仮定 | 一行で書けたか |
| 影響 | 誰かに届くか |
| 選択 | 迷いがあるか |
| 結果 | 前と変わるか |
| 材料 | 実在から取ってないか |
一つの仮定で、影響の段だけ書いてみる
いま手元に思いつきが一つあるなら、その下に影響の段だけを足します。
困る人を一人書きます。 名前も年齢も要りません。
一行できたら、今日はそこまでで十分です。 下の段は、日を分けて書いても間に合います。