COMISTA JOURNAL漫画を描く

SF漫画のアイデアを物語にする|設定が生活を変えるなら

公開日

珍しい設定を思いついても、仕組みを説明しただけでは場面になりません。その設定が暮らしのどこに触れるかを先に書き、人物の行動と、誰との間に問題が出るかまでつなぎます。現実に可能かどうかで測る話ではありません。

「SF漫画のアイデアを物語にする」を表したイラスト

仕組みを説明しても、場面が始まらない

思いついた設定を丁寧に書き出したのに、そこから話が立ち上がらないことがあります。

仕組みの側は詰めてあっても、誰の暮らしに触れるかが決まっていません。 資料だけが増えていきます。

そこで、暮らしのどこに当たるかを先に書いてみます。 触れる場所が決まると、人が動きます。

設定・暮らし・行動・問題の四欄

欄 書くこと
設定 何が違うか
暮らし どこに触るか
行動 誰が何をするか
問題 誰との間か

どの欄から書き始めても差し支えありません。 問題から逆に戻る書き方もあります。

暮らしの欄は小さいところで構いません。 買い物や連絡の取り方で足ります。

欄が空いたまま先へ行けます。 四つ埋まる前でも書き出せます。

設定から暮らしへの展開を書いてみる

設定・暮らし・行動・問題の四つの欄に、架空の一例の中身を入れて並べた図
仕組みの説明ではなく、暮らしのどこに触るかを書いています

表に入れた設定は、現実には無い決まりごとです。 どこかで開発されている技術ではありません。

暮らしの欄が埋まると、行動の欄が書きやすくなります。 そこが折り返しです。

問題の欄には、人と人のあいだに出るものを書きます。 機械の不調ではありません。

仕組みの細かさは、この表には要りません。 どう動くかは場面で見せれば足ります。

同じ設定でも、触れる場所を変えると別の話になる

同じ一つの設定について、暮らしの触れる場所を変えて二通りの問題へ分かれた様子を示した図
設定は同じです。暮らしの欄だけを入れ替えています

設定を作り直さなくても、話はもう一本出てきます。

暮らしの欄を別の場所に置き換えます。 行動も問題も、それに合わせて別のものになります。

どちらを選んでも設定は同じままです。 仕組みを書き足さずに済みます。

両方を書き留めておくと、あとで比べられます。

設定で決めつけないこと

手元に置きたいのは、暮らしに触れる場所を一つ決めることと、そこから問題までつなぐことの二つです。

説明の量は、面白さの量ではない

説明を厚くしたぶんだけ場面が増える、という関係ではありません。

読む人が知る必要があるのは、その場面で効く分だけです。 残りは出さずに持っていられます。

使わなかった設定を消す必要もありません。 別の話を書くときに回せます。

測るのは説明の行数ではなく、人が動いたかどうかです。

暮らしのどこに当てるか

暮らしの欄に書ける場所を挙げておきます。

朝の支度。 起きてから出るまでに何が変わるかです。

移動。 どうやって行くか、どれくらいかかるかです。

買い物と食事。 手に入るものと、その値段や順番です。

連絡の取り方。 誰といつつながるかです。

当てる場所 出やすい問題
朝の支度 家族との差
移動 会えるかどうか
連絡 伝わる速さ

大きな出来事でなくて構いません。 小さいほど場面にしやすくなります。

理屈が通らないと感じたときの置き方

細部が詰まらないまま先へ進めても構いません。

作中で一貫していれば、場面は成り立ちます。 外の理屈と一致させなくても書けます。

あとで変えたくなったら、暮らしの欄から見直します。 設定そのものを捨てなくて済みます。

確かめきれないところは、作中で触れない手もあります。

設定を知らない人物を置く

説明を場面へ変える手があります。

その設定に慣れていない人物を一人置きます。 教わる場面がそのまま説明になります。

外から来た人物でも、生まれる前を知らない人物でも構いません。

教える側が全部を知っている必要はありません。 二人とも知らないところがあると、会話が続きます。

知らない人物を置かない場合は、誰も説明しません。 読み手は場面から読み取ります。

どちらでも成り立ちます。 説明の量を先に決めてから選べます。

仮定を下へ伸ばす記事との違い

一つの「もしも」から段を下へ伸ばす手順は、別の記事が受け持っています。

あちらは仮定から結果までの通し方を扱う話で、こちらは設定が暮らしのどこに当たるかを探す話です。

先にあちらを見ておくと、段の形が分かります。 順番の決まりはありません。

片方だけで書き始めても差し支えありません。

必要な設定を選ぶ記事との位置

どこまで広げるかを決める記事は、別に置いてあります。

あちらは広げた設定が場面に効くかを見る話で、こちらは効く先を暮らしの側から探す話です。

資料が厚くなってきたら、あちらが役に立ちます。 ここでは四つの欄で足ります。

厚くなってきたと感じた日に開けば足ります。

どこまで広まっているかを決める

同じ設定でも、広まり方で暮らしへの触れ方が変わります。

全員が使っている。 使わない人が目立ちます。

一部だけが使っている。 使える人と使えない人の差が問題になります。

始まったばかり。 慣れていない人が多く、失敗が場面になります。

無くなりかけている。 覚えている人と知らない人に分かれます。

広まり方を決めると、問題の欄が埋まりやすくなります。 誰と誰のあいだに差が出るかが決まるためです。

暮らし・行動・問題を見る

見るところ 確認すること
暮らし 触れる場所があるか
行動 人が動いたか
問題 人と人の間か
素材 実在の技術でないか

朝の一場面だけ、先に書いてみる

いま設定を一つ持っているなら、その下に暮らしの欄だけを足します。

朝に何が変わるかを一行書きます。 仕組みの説明は要りません。

一行分で今日は足ります。 行動と問題は、日を置いてからで構いません。

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