漫画のセリフの文字サイズを決める|実寸で読む確認法
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文字サイズは、原稿の幅から順に決めると迷いません。同じ台詞を三つのサイズで置き、紙の実寸と端末の表示でどう見えるかを自分の原稿で確かめる手順をまとめます。一つの数値で決まる話ではありません。
何ポイントにすればよいか決まらない
台詞を入れるときに、文字の大きさで手が止まります。
数値だけ聞いても、原稿の大きさが違えば答えが変わります。 同じポイント数でも見え方が別です。
そこで、原稿の幅から順に決めます。 決める順序があれば迷いません。
決める順序は三段
| 段 | そこで決まること |
|---|---|
| 一 | 原稿の幅 |
| 二 | 一行の文字数 |
| 三 | 文字の高さ |
先に決めるのは原稿の幅です。 ここが決まらないと、あとの二つが動きます。
次に、吹き出し一行へ何文字入れたいかを決めます。 読みやすさはここでほぼ決まります。
文字の高さは、その二つから出ます。 数値そのものは後から出ます。
同じ台詞を三つのサイズで
三つのサイズは、この記事の中で決めた値です。 印刷所の規格ではありません。
台詞の文言は三つとも同じです。 高さのほかは何も変えていません。
この図では、一行に 22 文字・18 文字・14 文字が入る高さを取っています。 一行の文字数で持つと、原稿の大きさが変わっても同じ見え方を再現できます。
文字数を増やすほど一行は長くなり、一字は小さくなります。
一行の文字数をどう決めるか
三段のうち、いちばん判断が要るのが文字数です。 決め方を置いておきます。
吹き出しの形で決まる部分があります。 縦長の吹き出しなら、一行は短くなります。
台詞の長さで決めます。 二行に収まる文字数を選ぶと、吹き出しが縦に伸びません。
読む速さで決めます。 一行が長いほど、ゆっくり読まれます。
| 一行の文字数 | 起きること |
|---|---|
| 少ない | 行が増える |
| 多い | 一字が小さい |
迷ったら少ないほうを選びます。 行が増えても、一字が読めなくなるよりは通ります。
原稿の幅から逆算する
原稿の幅を 182mm と置くと、上の三つは 8.3mm・10.1mm・13.0mm になります。 幅を文字数で割るだけの計算です。
同じ原稿を横 390px の画面いっぱいに表示すると、17.7px・21.7px・27.9px になります。 比がそのまま移ります。
横 320px の画面なら 14.5px・17.8px・22.9px です。 22 文字の側は、画面ではいちばん余裕がありません。
この数字はこの図の文字数から計算したもので、別の原稿には当てはめられません。
端末と紙で見え方が変わる
覚えておくのは、幅から順に決めることと、いちばん小さい台詞で確かめることの二つです。
台詞の種類ごとにサイズを分ける
すべての台詞を同じ高さにしません。 種類で分けます。
通常の台詞。 基準になる高さです。ここから上下へ振ります。
小声・モノローグ。 基準より小さくします。この記事で「最小」と呼んでいるのがここです。
叫び・強調。 基準より大きくします。吹き出しの側も大きくなります。
説明の文字。 通常より小さく、最小より大きい位置に置けます。
| 種類 | 基準からの向き |
|---|---|
| 小声 | 小さく |
| 通常 | 基準 |
| 叫び | 大きく |
何段にするかを先に決めます。 場面ごとに新しい大きさを作ると、揃いません。
いちばん小さい台詞から決める
小声やモノローグなど、いちばん小さく書く台詞があります。
そこが読めれば、他は自動的に読めます。 逆は成り立ちません。
基準にするのは、その最小の台詞です。 通常サイズから決めると、小さい側が落ちます。
最小を決めてから、通常サイズを二段上へ置きます。
実測データを主役にする記事との違い
文字サイズの実測データそのものを扱う記事は、別に企画されています。
あちらは測った結果が主役で、条件と数値を並べる記事になります。こちらは決める順序が主役です。
この記事の数字は、順序を確かめるための確認例に留めています。 網羅した測定ではありません。
数値そのものを比べたいなら、そちらを待つほうが確かです。
吹き出しの記事は入れ物の話
順番と絵の両立を扱う記事は、文字を入れる器の側にあります。
あちらは吹き出しをどこへ置くか、ここは中の文字をどれだけの大きさにするかです。
器が未定だと、入る文字数も出ません。 器のほうを先に決めておくと手戻りがありません。
器が決まっていれば、すぐに取りかかれます。
字数を減らす記事との前後
残す情報を選ぶ記事は、入れる中身を減らす側にあります。
あちらは何を落とすか、ここは残した文字をどう置くかです。
文字を小さくして詰め込むより、字数を減らすほうが読めます。 削るほうが先の工程にあたります。
字数が固まっていれば、続きはここで完結します。
決めたあとに実寸で見る三つ
| 実寸で見る | 確認すること |
|---|---|
| 紙 | 小さすぎないか |
| 端末 | 潰れていないか |
| 最小 | 一番小さい台詞 |
一つの台詞だけ、二つのサイズで置く
いま迷っている台詞が一つあるなら、同じ文言を二つの高さで置きます。
原稿を実寸で表示して、小さい側が読めるかを見ます。 縮小表示では判断できません。
読めなければ大きい側を採り、その割合を他の台詞へ広げます。 一つ決まれば残りは比で出ます。