居場所を見つける漫画の探し方
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「居場所」を主題にした作品を、受け入れ・役割・帰る場所・出ていく選択の四つで紹介します。読めば救われるといった心理的な効き目は断言せず、どんな場面が描かれるかだけを扱います。
「居場所」は効き目ではなく、描かれる場面で選ぶ
居場所を見つける話が読みたい。そう思って探すと、「救われる」「心が軽くなる」といった言葉が並びます。
ただ、その言葉は読んだ人の感想であって、作品の中身の説明ではありません。 同じ作品で軽くなる人もいれば、そうでない人もいます。
この記事では、効き目のほうは扱いません。代わりに、居場所というテーマがどんな場面として描かれるかを四つに分けます。場面で選ぶと、紹介文と照らし合わせられます。
心理的な効き目は書かない
先にはっきりさせておきます。ここが、この記事でいちばん気をつけているところです。
書けるのは、どんな場面が描かれるかまでです。そこから先は読む人が決めます。
テーマを四つの場面に分ける
「居場所」は、次の四つのどれかの形で描かれることが多くあります。
受け入れられる。 すでにある集まりへ入り、拒まれずに済みます。入れてもらう側の時間が描かれます。
役割が見つかる。 居るだけでなく、やることが決まります。必要とされているかどうかが問われます。
帰る場所ができる。 出かけても戻れる場所が生まれます。日常が繰り返される描き方になります。
出ていく選択。 居場所を離れる側です。離れても無くならないのか、それとも切れるのかが読みどころです。
| 場面 | 描かれること | 問い |
|---|---|---|
| 受け入れられる | 入るまで | 拒まれないか |
| 役割が見つかる | 任される | 要るか |
| 帰る場所 | 戻る日常 | 続くか |
| 出ていく選択 | 離れる | 切れるか |
四つは重なります。 受け入れられてから役割が決まり、最後に出ていく、という順で進む作品もあります。
集まりの形でも読み心地が変わる
同じ場面でも、どんな集まりかで時間の流れ方が違います。
| 集まりの形 | 起きやすいこと |
|---|---|
| もともとある集まり | 入る手続きがある |
| 集まってできる | 形が決まっていない |
| 二人だけ | 抜けたら終わる |
大きい集まりのほうが安心、という話ではありません。 二人だけの関係を居場所として描く作品もあります。
「断言しない紹介」の書き方
自分用のメモでも、効き目ではなく場面で書いておくと、あとで使えます。
| 書き方 | 例 | 使えるか |
|---|---|---|
| 効き目で書く | 救われた | 使いにくい |
| 場面で書く | 役割が決まる回 | 使える |
| 範囲を添える | 三話まで読んだ | さらに使える |
「良かった」だけだと、何が良かったのか残りません。 場面の名前で書いておくと、次に選ぶときの言葉になります。
居場所が揺らぐ場面も、同じテーマの中にある
四つの場面は、どれも居場所が生まれるか、離れるかの話でした。もう一つ、いま在る場所が揺らぐ形があります。 ここを入れておくと、候補がかなり広がります。
居た場所が無くなる話があります。 店が閉まる、部が無くなる、集まりが解散する。本人は何も選んでいないのに、属する先が消えます。 出ていく選択とは違って、決めたのは自分ではありません。
居るのに居場所と感じられない話もあります。 席はある、役割もある、それでも合っていない。外から見れば所属しているので、紹介文では分かりにくい形です。 内面が書かれている紹介文を探すことになります。
外されていく話もあります。 少しずつ声がかからなくなる、輪の外側へ移っていく。扱いが重くなりやすいので、読む状態を選んだほうがよい方向です。
一人でいることを居場所とする話もあります。 誰かの集まりへ入るのではなく、一人の場所を手に入れる。所属を探す物語の中では少数派ですが、確かにあります。
揺らぐ場面は、四つのどれかと組み合わさります。 無くなってから新しく受け入れられる、居場所と感じられないまま役割だけが増える。入口として使うより、途中に置かれているものとして見るほうが近いです。
架空例で場面の違いを見る
四つの場面がどう描かれるのか、こちらで四つ書いてみます。実在する作品のものは一つも含みません。
四つとも、読んだ人がどう感じるかは書いていません。 描かれる場面が違うだけです。
控えるときに読んだところを添える
書き留めるときは、確かめた範囲と、そうでない部分をはっきり分けます。
温かさ・群像劇・読後感の入口との境目
近いところに別の入口があるので、線を引いておきます。
温かさを手がかりに探す見方とは別です。 あちらは気遣い・助け合い・暮らし・会話という場面が軸でした。こちらは所属そのものが動くかどうかを見ています。
複数の主人公を並べて読む見方とも分かれます。 あちらは視点の数が軸です。こちらは一人がどこに属するかなので、主人公が一人でも成り立ちます。
読後感から作品を選ぶ見方は、その手前の話です。 あちらは読みたい方向を決める段階で、こちらはその中の「居場所」を場面に分けています。 総論には戻りません。
場面を決める前に見る5点
読み始める前に、ひととおり見ておきたいところです。
| 見るところ | 確認すること |
|---|---|
| 場面 | 四つのどれが手前か |
| 集まり | どんな形か |
| 書き方 | 効き目で書いていないか |
| 範囲 | どこまで読んだか |
| 掲載元 | 正規の場所で読めるか |
結局、居場所は「効き目」ではなく「描かれる場面」で選ぶ
居場所を描く漫画を探すときにやることは、結局ひとつです。入るところを読みたいのか、役割が決まるところを読みたいのか、戻る日常を読みたいのか、離れるところを読みたいのか。先に決めること。
そこが決まってから紹介文を見ると、同じ棚の中でも見る場所が決まります。 読んだあとどうなるかは、読んだ人だけが決められます。
そして、出ていく話も居場所の物語です。 見つけて終わる形だけではないので、合わなかった作品も、別の日には別の場面が目に入るかもしれません。