ほっこりする漫画の選び方|暮らしや関係の温かさを探す
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ほっこりする漫画を探すとき、言葉のままでは候補を絞れません。気遣い・助け合い・暮らし・会話という4つの具体的な場面に分け、誰と誰の関係かまで下ろしてから紹介文を読む選び方をまとめました。
「ほっこり」を具体的な場面に分けて探す
ほっこりする漫画が読みたい。そう思って探すと、候補はいくらでも出てきます。ただ、並んだものを眺めても、どれが自分の言う「ほっこり」なのかは分かりません。
この言葉は感じ方の名前であって、作品の分類名ではないからです。 同じ作品を読んでも、温かいと感じる人と、そうでもないと感じる人がいます。
だから、探すときは言葉を分解します。自分はどんな場面が見たいのか。誰かが誰かを気遣う場面なのか、黙って食事が用意されている場面なのか。そこまで具体にすると、紹介文を読んだだけで見当が付くようになります。
温かさの根拠を4つに分ける
そのままでは探せないので、4つに分けます。
| 探す要素 | 見る場面 |
|---|---|
| 気遣い | 相手を待つ |
| 助け合い | 困りごとを手伝う |
| 暮らし | 食事・帰宅 |
| 会話 | 何気ないやり取り |
この4つのどれを見たいかが決まると、紹介文のどこを読めばいいかも決まります。紹介文に「優しい作品」と書いてあるだけでは、この4つのどれなのかが分かりません。
関係の中の温かさを見る
人と人のあいだに出る温かさは、だいたいこの4つの形をしています。
気遣い
相手のために何かをしておく形です。言葉にしないまま、置いておく。 帰ってくる人のために一皿残してある、寒くなる日に上着を出しておく。こういう場面です。
助け合い
困っている側と、手を貸す側がいる形です。荷物を持つ、道を教える、代わりに並ぶ。大きな救出ではなく、その場でできる範囲のことが多いです。
見守る
手を出さずに見ている形です。うまくいかなそうだと分かっていても、口を出さずにいる。何もしていないように見えて、いちばん時間がかかっている関わり方です。
何気ない会話
用事のないやり取りです。天気の話、昨日の話。話の中身に意味がないことが、そのまま関係の近さになっています。
家族ものだけが「ほっこり」ではない
温かさが出る関係は、家族に限りません。
| 関係 | 出やすい場面 |
|---|---|
| 親子 | 食事、帰宅 |
| きょうだい | 言い合いと仲直り |
| 友人 | 何気ない会話 |
| 同僚 | 失敗のあと |
| 近所 | 貸し借り |
| 店員と客 | 一往復のやり取り |
| 人と動物 | 毎日の散歩 |
同僚どうしの何気ないやり取りにも、店員と客の一往復にも、温かさは出ます。 むしろ、距離のある関係のほうが、小さな気遣いがはっきり見えることもあります。
家族の話を探しているなら家族で絞ればいいのですが、ほっこりで探すときに、家族へ寄せる必要はありません。
暮らしの小さな場面を見る
関係とは別に、暮らしの側からも探せます。
食事
作る、並べる、一緒に食べる、残しておく。同じ食事でも、誰のために用意されたかで場面が変わります。
帰宅
帰る場所があること、迎える人がいること。玄関の明かりが点いている、というだけの場面が効くことがあります。
散歩
同じ道を歩く場面です。毎日通るから、少しずつ変わっていくことに気づけます。
小さなお祝い
誕生日でなくても構いません。何かが少し進んだことを、誰かが覚えていた。 それだけで場面になります。
一人の場面に出る温かさ
ここまで挙げた四つは、どれも誰かと誰かのあいだに出るものです。でも温かさは、相手がいなくても成立します。 一人の場面を探している日は、こちらのほうが噛み合います。
自分のために手をかける場面があります。 きちんと食事を作る、部屋を整える、明日の準備をしておく。誰も見ていないところで手をかけることそのものが、温かい場面として描かれます。 気遣いの向きが自分に向いているだけで、形は同じです。
物との関わりにも出ます。 長く使っている道具、繕って使い続けている服、育てている植物。相手が人でなくても、手をかけ続けている時間は画面に残ります。
場所との関わりも同じです。 毎日通る道、決まった席、帰る部屋。その場所が自分のものになっている感じが、暮らしの温かさとして描かれることがあります。
そして、いない誰かに向いた場面もあります。 会えない人のために何かを取っておく、もう使わない湯呑みを置いたままにしておく。関係が現在進行でなくても、温かさは出ます。
明るいだけの作品とも限らない
ここが、いちばん取り違えやすいところです。
読み終わったときに温かいと感じる作品でも、途中にはいろいろなことが起きます。 すれ違い、離れること、病気、なくすこと、家の事情、不安、失敗。こういったものが含まれている作品はふつうにあります。
ほっこりという言葉は、刺激や悲しさが一切ないという意味ではありません。 うまくいかなかったあとだからこそ、そのあとに置かれた一杯が効く、ということもあります。
感じ方は人によって違う
同じ場面でも、受け取り方は分かれます。
紹介文で探す3つ(誰と誰・場面・中心)
候補を見つけたら、紹介文でこの3つを探します。
誰と誰の話か。 関係が書かれていれば、上の4つのどれが出てくるかの見当が付きます。
どんな場面が出てくるか。 食事、帰宅、仕事場。場面が挙がっていれば、具体的に想像できます。
何が中心にあるか。 出来事が中心なのか、関係の変化が中心なのか。ここで方向が分かります。
書かれていないことは、無いという意味ではありません。 紹介文は短いので、載っていない要素のほうが多いのがふつうです。
架空の4例で見る
四つの要素がどう場面になるのか、こちらで考えた場面を四つ置いてみます。どれも実在する作品のものではありません。
AとCは気遣い、Bは助け合い、Dは暮らしの中の変化です。同じ「ほっこり」でも、見えている場面はこれだけ違います。 自分がどれに近いかを決めておくと、候補が絞れます。
温かさを探す前の5項目
開く前に、さっと見ておきたいところです。
| 見るところ | 確認すること |
|---|---|
| 要素 | 4つのどれか |
| 関係 | 誰と誰か |
| 場面 | 暮らしのどこか |
| 途中 | 苦手な題材はないか |
| 期待 | 効果を求めていないか |
結局、「ほっこり」は感じ方の名前なので、場面まで下ろさないと使えない
この言葉が探しにくいのは、作品の分類名ではなく、読んだ人の感じ方の名前だからです。 分類名なら棚が決まりますが、感じ方は人によって違うので、同じ作品が誰かにとっては温かく、誰かにとっては何でもありません。言葉のまま検索しても、絞り込みの役に立たないのはそのためです。
だから場面まで下ろします。 気遣いが見たいのか、何気ない会話が見たいのか、暮らしの手つきが見たいのか。場面は作品の側にある属性なので、紹介文に書かれていますし、読む前に照合できます。 感じ方を探すのをやめて、感じ方の材料を探すということです。
下ろすときに、関係の種類まで決めておくとさらに効きます。 家族へ寄せる必要はありません。同僚どうしの一往復にも、店員と客のやり取りにも温かさは出ますし、相手がいない一人の場面にも出ます。 場面と関係の二つが決まれば、紹介文を読む速さがはっきり変わります。
そして、効果としては読まないこと。 読めば癒やされる、元気になる、といったことはこの記事では言えません。挙げてきたのは温かさを感じやすい要素であって、そうなると決まっているものではありません。 読んでみて違ったら、別の要素へ移ればいいだけです。
今日は誰かが誰かを待っている場面が見たいのか、用事のない会話が読みたいのか。その一つだけ決めて探せば足ります。