漫画の体格を描き分ける|形と動きの違い
公開日
体格の描き分けは、身長と頭の大きさをそろえたまま幅だけを変えると比べられます。肩幅・胴の幅・腕脚の太さを測った三人の全身図で、形と動きの違いを見ていきます。
体格を変えたのに同じに見える
三人を並べたのに、体格の違いが読み取れないことがあります。
身長を変えて差を付けようとしているからです。 背の差と体格の差が混ざります。
そこで、身長と頭をそろえます。 動かすのは幅だけです。
幅で変わる四つ
| 変えるもの | 見えること |
|---|---|
| 肩幅 | 上半身の厚み |
| 胴 | 体の量 |
| 腕脚 | 手足の太さ |
| 輪郭 | 遠くからの形 |
肩幅は、上から見たときの厚みとして読まれます。 いちばん先に目に入ります。
胴の幅は体の量です。 肩幅と別に決められます。
腕脚の太さと輪郭は、その二つのあとに決まります。 順序としては肩幅が先です。
幅を決める順番
四つを同時に動かすと、どれが効いたか分かりません。 順を決めます。
肩幅から決めます。 いちばん先に読まれるので、ここで大枠が決まります。
次に胴です。 肩幅とのつながりで、上半身の形が決まります。
次に腕脚です。 胴とのつり合いで太さを選びます。
輪郭は最後です。 三つが決まったあとに、外側の線をなぞって整えます。
| 決める順 | 決まること |
|---|---|
| 一番目 | 肩幅 |
| 二番目 | 胴 |
| 三番目 | 腕脚 |
| 最後 | 輪郭 |
身長と頭をそろえて比べる
三人の全身はこちらで組みました。誰かの体つきを写したものではありません。
この図では、全高 210・頭の直径 36 が三人とも同じです。 背の差は入っていません。
変えたのは肩幅・胴の幅・腕脚の太さだけです。 それでも三人は見分けられます。
身長をそろえておくと、幅の差だけを比べられます。
測った幅を並べる
肩幅は 52・76・62 です。 胴は 40・58・34、腕脚は 10・22・16 になります。
三つの列は互いに独立しています。 肩幅がいちばん広い人物が、胴もいちばん広いとは限りません。
組み合わせを変えると、別の体格が作れます。 三通りで尽きるものではありません。
幅の値は図の座標にすぎず、人体の目安ではありません。
体格は中身を表さない
身長と頭を固定して、幅だけを動かす。 比べるための条件はこれだけです。
輪郭で見分ける
遠いコマや小さいコマでは、幅の数値ではなく外側の形だけが読まれます。
黒く塗って並べます。 中の線を消すと、外形だけが残ります。
肩から腰への線を見ます。 ここが直線か、曲線かで印象が分かれます。
腕を体から離して見ます。 付いたままだと、外形が一つの塊になります。
三人並べて、外形が三通りに見えれば足ります。 見えなければ肩幅の差を広げます。
同じ体格でも動きは変わる
幅が同じでも、動き方で別人に見えます。
歩幅や腕の振りは体格と別に決められます。 二つを混ぜないほうが揃います。
大きい体格がゆっくり動く、という決まりもありません。 場面が決めます。
動きから差を付けたい場合は、体格を揃えたまま試せます。
真ん中を決めてから外す
三人以上を描き分けるときは、先に真ん中を決めます。
そこから広い側と狭い側へ外します。 基準があると幅が散りません。
真ん中は主人公である必要はありません。 いちばん多く描く人物で構いません。
基準を決めておくと、後から人物を足せます。
年齢の違いを描く記事は比の側
頭と体の比や所作を扱う記事は、年齢の手がかりを並べます。
あちらが動かすのは頭身の比、ここで動かすのは幅です。
頭の大きさをそろえているので、この記事に年齢の差は入っていません。 別々に決められます。
年齢の幅を出すなら、そちらを開きます。
据わりを確かめる記事は重心の側
頭身と重心を扱う記事は、立って見えるかどうかを扱います。
あちらは重心の線、ここは体の幅です。
幅を変えても据わりは変わりません。 据わりが取れてから幅を動かせます。
立ち姿が崩れている場合は、そちらを先に通します。
比べたあと三つを見る
| 比べたあと | 確認すること |
|---|---|
| 身長 | そろっているか |
| 頭 | 同じ大きさか |
| 幅 | 離れているか |
二人だけ、幅を変えて並べる
いま見分けにくい二人がいるなら、身長を同じにして並べます。
肩幅だけを変えて、胴と腕脚は触りません。 一つに絞ります。
それで分かれれば足ります。 分かれなければ胴を足します。