COMISTA JOURNAL漫画を描く

漫画のコマ割りの基本|読む順番と見せ場を作る

公開日

同じ中身を別々の割り方で組んだページを並べて見ます。どちらが正しいかは決めず、何を見せたいかで割り方が変わることを、枠の数と大きさの違いから確かめる記事です。

「漫画のコマ割りの基本」を表したイラスト

描く中身は決まったのに、枠が決まらない

出来事は並んだのに、どこで区切って何枠にするかが決まらないことがあります。

割り方を知らないからではありません。そのページで何を見せたいかが、先に決まっていないだけです。

同じ中身を五つの枠に割ったページの図。枠ごとに何が入るか書いてある
この割り方が正解という意味ではありません

枠の中にあるのが、そこで見せるもの

図のページ枠を区切っている一つひとつが、コマです。

枠の中に書いてあるのが、そこで見せるものです。 絵の代わりに言葉を置いてあります。

上の帯に、このページで見せたいことを書いてあります。 割り方はそこから決まります。

大きい枠に印は付けていません。 大きさは重さを表していません。

五枠に入れたもの

枠の順 そこで見せるもの
一枠目 扉が開く
二枠目 足が止まる
三枠目 相手の顔
四枠目 目をそらす
五枠目 扉が閉まる

三枠目だけ大きく取ってあります。 見せたいのが相手の顔だからです。

中身の順は変えていません。 変えたのは枠の切り方だけです。

同じ中身を別の割り方で

同じ出来事を七つの枠に割り直したページの図。大きく取る枠が変えてある
どちらの割り方にも印は付けていません
枠の順 そこで見せるもの
一枠目 扉が開く
二枠目 足が止まる
三枠目 相手の顔
四枠目 目をそらす
五枠目 手が下りる
六枠目 背を向ける
七枠目 扉が閉まる

二つ増えているのは、一つの動きを二枠に分けたからです。 出来事を足してはいません。

こちらは足が止まるところを大きく取っています。 見せたいものが違うからです。

二つの図は同じページの大きさで描いてあります。 片方を手本にしないためです。

見せたいものから枠を決める

枠を決めるまでの三つを同じ大きさの札で並べた図
戻って決め直せます
決める順 そこで決めること
一つ目 何を見せたいか
二つ目 どこを大きく取る
三つ目 残りをどう割る

先に決めるのは、そのページで何を見せたいかです。 枠の数はその後で決まります。

見せたいものが二つあるときは、どちらを大きく取るか選びます。 両方は取れません。

選ばずに均等へ割ることもできます。 そのときは、どれも同じ扱いになります。

横に割るか縦に割るか

同じ枚数でも、どちらへ切るかで見え方が変わります。

横に切ると段ができます。 上から下へ読み進む形になり、時間が流れて見えます。

縦に切ると横並びになります。 同じ時間に起きていることを置けます。

混ぜると、どちらから読むか迷う場所が出ます。 段を先に決めてから、段の中を縦に切ると迷いません。

切る向き 出るもの
横 時間の流れ
縦 同時のこと

大きく取る枠は、段をまたいで置けます。 その場合は段の数が減ります。

枠の数は中身で変わる

入れる出来事が多ければ枠は増えます。 少なければ減ります。

枠を増やすと、一つあたりは小さくなります。 ページの大きさは変わらないためです。

足りなくなったら、次のページへ送れます。 一ページに収める決まりはありません。

一枠に入れるものを一つにする

一つの枠に二つ入れると、どちらを見せたいか決まりません。

扉が開くところと、足が止まるところは別の枠にします。 同じ枠に入れると、どちらも小さくなります。

同時に起きていることは、一枠に入れて構いません。 時間が違うものを重ねないという話です。

入れたいものが二つある枠は、分けるか、どちらかを次の枠へ送ります。

枠の中に書き出して一つに絞れないなら、まだ見せたいものが決まっていません。

読む側の順序の話とは別

ここで扱うのは、描く側が枠をどう切るかです。 どの順に読まれるかの見分け方は別の記事の話です。

読む向きの決まりも、ここでは決めません。 作品によって違います。

迷いやすい並びの直し方にも入りません。 まず、見せたいものから割ることだけを見ています。

ページをまたぐときの割り方

一ページに入らないときは、どこで切るかを決めます。

見せたい枠の手前で切ります。 めくった先に大きい枠が来ます。

動きの途中では切りません。 前後が分かれると、一つの動作に見えません。

次のページへ送った分だけ、そちらの枠は減ります。 全体の枚数から先に見ます。

送らずに枠を小さくする手もあります。 見せたい枠を残せるなら、そちらでも構いません。

枠が決まらないとき

決めあぐねるところを、三つ挙げます。 どれもこしらえたページでの話です。

三つとも、枠の数から決めていません。見せたいものから決めています。

見せたいものと大きい枠が合うか確かめる

コマ割りを組んだあとに確認したい5項目のチェックリスト
枠の数を数える表ではありません

このページで見せたいものを一つ書けたか。 ここが決まると、枠は決めやすくなります。

大きく取った枠が、その見せたいものか。 違っていたら取り直せます。

中身を落としていないか。 枠を減らすときに落ちやすいところです。

一ページだけ二通り割ってみる

コマ割りに、決まった型は要りません。同じ中身を、二通りに割って並べてみること。

どちらで何が大きくなるか。そのとき何が小さくなるか。 並べれば、選ぶ材料になります。

どちらも選ばないという結果もあります。 三通り目を作っても構いません。

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