COMISTA JOURNAL漫画を描く

漫画の顔を角度が変わっても安定させる

公開日

角度が変わると顔の位置は動きます。同じ人物の正面・斜め・横を並べ、動いてよい箇所と、動いても保たれている縦の間隔比を分けて確かめる手順をまとめます。

「漫画の顔を角度が変わっても安定させる」を表したイラスト

角度を変えたら別人になった

正面で描けた顔を横へ向けると、別の人物に見えることがあります。

位置がずれたから、と考えて描き直すことになります。 どこを直すかが決まりません。

そこで、動いてよい場所と動いてはいけない関係を分けます。 直す先が決まります。

角度で動く二つ、動かない四つ

見るもの 角度との関係
耳 横へ動く
輪郭 幅が変わる
目と鼻 間隔比を保つ
口と顎 間隔比を保つ

耳は角度で横へ動きます。 正面では見えにくく、横では顔の中ほどに来ます。

輪郭は幅が変わります。 横を向くほど細くなります。

目・鼻・口・顎は、縦の間隔の比を保ちます。 位置そのものは動きます。

動く二つを直しても直らないときは、比のほうがずれています。

三方向を同じ人物で並べる

同じ人物の顔を正面・斜め・横で並べ、角度で動く箇所に印を付けた図
印は角度で動く箇所に付けてあります

三方向の顔はこちらで作図しました。どの作品の絵柄も参照していません。

印を付けたのは耳です。 角度で動いてよい場所だからです。

この図の座標で測ると、目から顎までの長さは 96・88・80 です。 三方向で違います。

長さが違っても、同じ人物として読めます。

比を測る手順

測り方をそろえないと、三方向で比べられません。

基準の長さを決めます。 目の高さから顎の先までです。ここを 1 とします。

その中で、鼻と口の位置を測ります。 目からの距離を、基準の長さで割ります。

三方向とも同じ場所で測ります。 目は瞳の中心、顎は先端、というように決めておきます。

測るもの 決めておくこと
基準 目から顎
目の位置 瞳の中心
顎の位置 先端

割り算の結果だけを並べます。 長さそのものは三方向で違って構いません。

間隔の比だけ取り出す

目から顎までの縦の間隔比が三方向で一致することを並べた図
比は三方向とも同じ値です

目から顎までを 1 としたとき、鼻は 0.34、口は 0.58 の位置に来ます。

この比は三方向とも同じ値です。 縦の長さが 96・88・80 と違っていても変わりません。

保たれているのは位置ではなく、位置どうしの関係です。 そこを崩すと別人になります。

数値はこの図の座標のもので、顔の比率の決まりではありません。

決まった比率は無い

動く場所と保つ関係を仕分け、比のほうで見る。 確かめ方はこれで足ります。

比が合っているのに別人に見えるとき

比がそろっていても、そろっていない場所が残ることがあります。

横の間隔。 目と目の距離です。縦の比だけ見ていると抜けます。

パーツの形。 目の切れ方、鼻の形です。比とは別に決まります。

髪の生え際。 顔の上の境目です。動くと顔の広さが変わって見えます。

首の太さと角度。 顔の外にありますが、同じ人かどうかの手がかりになります。

縦の比を確かめたあと、この四つを順に見ます。 比が合っていることは、出発点にすぎません。

耳と輪郭は動いてよい

耳が動いていない三方向は、かえって不自然に見えます。

正面で見えなかった耳が、横では顔の中ほどに来ます。 動くのが正しい形です。

輪郭の幅も、横を向くほど細くなります。 同じ幅のままだと平たく見えます。

動く側を固定しないほうが揃います。

斜めだけ先に決めない

斜めは、正面と横の中間の値になるとは限りません。

先に斜めから描くと、両端がそれに引きずられます。 幅が決まりません。

正面と横を先に置いてから、斜めを入れます。 挟まれた位置が決まります。

斜めの角度は一つではありません。

横顔を描く記事は高さをそろえる話

正面とのつながりを保つ記事は、同じ高さに来る線を引く側にあります。

あちらは高さをそろえる、ここは高さが動いたあとに残る比を見ます。

長さが変わる描き方をしている場合は、比のほうで確かめられます。 二つは別の見方です。

線を引いて合わせたい場合は、そちらの手順が合います。

顔を描き分ける記事は差を作る話

輪郭とパーツの高さを扱う記事は、別人に見せるための差を作ります。

あちらは差を作る側、ここは同じ人に見せ続ける側です。

描き分けた人物それぞれについて、この確かめ方を使えます。 向きは逆でも手順は続きます。

まず描き分けたい場合は、そちらを先に通します。

並べたあと三つを測る

測るところ 確認すること
目から顎 長さが違うか
鼻 比が同じか
耳 動いているか

一人だけ、正面と横を測る

いま角度で崩れる人物が一人いるなら、正面と横の二枚だけ用意します。

目から顎までを測り、鼻と口がその何割の位置かを出します。 二枚ぶんです。

割合がそろっていれば、崩れているのは耳か輪郭です。 そろっていなければ、そちらを合わせます。

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