編集部の漫画特集を使って新作を探す
公開日
特集は誰かが意図をもって組んだ並びで、順位でも新着でもありません。実際に公開先の公式を見比べると、特集から作品へそのまま行けるものと、記事や試し読みで止まるものがありました。選んだ理由は書かれていないことが多い、という前提で特集を入口として使う見方をまとめました。
特集は、誰かが組んだ並び
出している側の公式には、作品をいくつか集めて見せる場所が用意されていることがあります。 題を付けて束ねたもの、企画に沿って選んだもの、短い紹介文を添えたもの。
これは数えて並べたものではありません。 人が選んで、人が順番に置いたものです。
そこが使えるところでもあり、気をつけるところでもあります。 選んだ理由まで書かれていることは、あまり多くありません。
特集・順位・新着は、別の軸
まず、ここを分けておきます。
| 並び | 何で決まるか |
|---|---|
| 特集 | 組んだ人の意図 |
| 順位 | 何らかの量 |
| 新着 | 日付 |
三つが同じ画面に並んでいることもあります。 それでも、集められた理由はそれぞれ違います。
順位と新着の見方は別の記事にあるので、ここでは特集のほうだけを見ていきます。
掲載・紹介文・並び順を出来の保証の目印にしない
見たいのは、その特集がどういう企画で、そこから先へ行けるかどうかです。
見比べて分かったこと
ここは実際に確かめました。公開先の公式をいくつか見比べると、特集にあたるものの作りがそろっていませんでした。
ある場所には、題を付けた並びがいくつも置かれていました。 読みどきを示すもの、無料で読めるものを集めたもの、広く知られている作品を集めたもの。それぞれ題は違いますが、なぜその作品なのかまでは書かれていませんでした。
別の場所は、日付の付いた記事として出ていました。 話を聞いた記事や、企画の記事。読みものであって、作品の一覧ではありませんでした。
さらに別の場所には、人が選んだ並びと、量で決まる並びが、別の区画として同じ画面に置かれていました。 名前も置き場所も分かれていたので、見分けはつきました。
そして、特集にあたる区画がまったく無い場所もありました。 新しく出たものの案内と、試し読みと、順位の並びだけが並んでいました。
特集から作品へ行けるとは限らない
ここが要になります。
見比べたなかでは、行き先が二通りに分かれました。特集の項目を開くと、そのまま作品の詳細に着くもの。 もうひとつは、記事や試し読みのほうに着くものです。
作品の詳細に着くなら、そのまま話数や公開の状況まで見に行けます。記事に着いたときは、そこからもう一段たどる必要があります。
どちらに着いても外れではありません。 ただ、開く前に決めつけないほうが早いです。 着いた先を見てから、次を決めれば済みます。
たどれなかったら、作品名だけ控えておきます。 別の入口から探し直せます。
選び方の理由は、書かれていないことが多い
| 見るところ | 何が分かるか |
|---|---|
| 特集の題 | 企画の向き |
| 説明文 | 選んだ範囲 |
| 掲載作品 | 並んでいるもの |
| 日付 | いつ組まれたか |
| 作品への導線 | 行けるかどうか |
見比べたかぎりでは、題と作品は置かれていても、なぜその作品を選んだのかまで書かれていることは少なめでした。
書かれていないなら、そこは分からないままにしておきます。 売れているから選ばれた、新しいから選ばれた、賞を取ったから選ばれた。どれも、書かれていないなら決められません。
書かれているなら、書かれているとおりに読みます。 それ以上を足さないほうが確かです。
題の型で、その特集が何を束ねたか分かる
選んだ理由は書かれていないことが多い、と書きました。それでも題だけは必ず付いています。 題の型を見ると、少なくとも何を束ねた並びなのかは読めます。 理由そのものは分からなくても、自分に向いているかの見当は付きます。
| 題の型 | 束ねているもの |
|---|---|
| 時期を示す | そのころの作品 |
| 条件で括る | 共通の条件 |
| 読者に向ける | 読みたい気分 |
| 関係で括る | 似ている作品 |
時期を示す題なら、束ねているのはそのころに出たものです。 季節や月、周年といった語が入ります。中身に共通点は無いことが多いので、題材で選びたいときには向きません。 逆に、そのころ何が出たのかを知りたいときには使えます。
条件で括った題なら、その条件はそろっています。 読める形や巻数、扱いの範囲。条件がはっきりしているぶん、合わない作品は最初から入っていません。 自分の条件と一致するなら、いちばん外れにくい型です。
読者に向けた題なら、束ねているのは気分のほうです。 どんなときに読むか、どんな気持ちのときに向くか。作品どうしの共通点は薄く、組んだ人がそう感じたという並びです。 気分が合えば効きますが、外れやすい型でもあります。
作品どうしの関係で括った題なら、似ているものが並びます。 好きな一作が入っているなら、同じ並びの他のものも近い見込みがあります。 ただ、どこが似ていると見たのかは書かれていないことが多いところです。
型が混ざっている題もあります。 時期と条件の両方を含むような場合です。そのときは、どちらの束ね方が強いかを並んでいる作品から見ます。 共通点が見つからなければ、時期のほうだったということです。
広告かどうかは、確かめないと分からない
紹介文は、紹介文として読む
特集には、短い紹介文が添えられていることがあります。
それは、その企画のなかでどう紹介されているかです。 読んで面白そうだと思ったなら、それで十分に役に立っています。
この記事からは、必読とも名作とも傑作とも書きません。 そう呼ぶかどうかは、読んだ人が決めることです。
紹介文の熱量を、作品の出来の証として受け取らないほうが落ち着いて選べます。 紹介文は、紹介するために書かれています。
並んでいる順番を、順位にしない
特集のなかの順番は、組んだ人が置いた順番です。
先に出てくるから推されている、後ろだから弱い、といったことはそこからは分かりません。 題材の流れで並べていることも、大きさの都合で並べていることもあります。
番号が振られていないなら、順位ではありません。 振られていたとしても、それが何の順なのかは書かれていなければ分かりません。
載っている数も同じです。 何度も出てくることは、その場所がよく取り上げているというだけです。
入口横断・新着一覧・発信探索・受賞歴の記事との境目
すぐ隣にある記事との差を、はっきりさせておきます。
入口そのものを並べて見せる記事は、この記事の親にあたります。 あちらは入口をどう横断するかでした。 こちらはそのうち特集という入口ひとつの使い方です。
日付で並んだ一覧の話とも分かれます。 あちらは何の日付で並んでいるかを見る話で、 こちらは誰がどんな意図で組んだかを見る話です。
発信の場から見つける話は、また別の場所の話です。 そちらは画面を流れてくるものが相手でした。
受賞歴を調べる話は、この記事とは別に立っています。 特集で賞のことに触れられていても、確かめる先は主催している側です。
特集を開く前のチェックリスト
| 見るところ | 確認すること |
|---|---|
| 題 | どんな企画か |
| 説明 | 理由が書いてあるか |
| 並び | 順位と読んでいないか |
| 導線 | 作品へ行けたか |
| 表示 | 広告の断りがあるか |
結局、特集は「推された証」ではなく「誰かの意図」として使う
やることは結局ひとつです。公式に置かれている特集をひとつ開いて、題と作品と、そこから先への行き先を見ること。
選んだ理由が書かれていれば読み、書かれていなければそこは分からないままにしておきます。 埋めなくても、作品までは行けます。
特集は、誰かが読んでほしいと思って組んだ並びです。 その気持ちごと受け取ってから、読むかどうかは自分で決めれば足ります。