ネームと完成原稿の違い|公開作品を見る前の用語整理
公開日
途中の段階の絵が公開されることがあります。線の様子・描き込み・文字・コマの位置・仕上げの印・呼び方という六つで、同じページの二つの段階を見分ける読み方をまとめました。描き方には入りません。
途中の絵が出てくることがある
作品を探していると、仕上がる前の絵が一緒に出ていることがあります。
そうした途中の段階は、ネームと呼ばれることがあります。 仕上げたほうは完成原稿と呼ばれます。
変わるのは描き込みだけ
この記事で言いたいのは、次の一つです。
二枚のページは、コマの位置も数もまったく同じです。 変えたのは中の描き込みだけです。
だから、並べ方を比べる図ではありません。 どこにコマを置くかという話には入りません。
寸法の数値も目盛りも入れていません。 読むときには要らないためです。
見ているのは、詰まり方の差です。 そこが段階の違いとして目に見えます。
線・描き込み・文字・コマ・仕上げ・呼び方
| 見るところ | どう違うか |
|---|---|
| 線の様子 | 太さがそろわない |
| 描き込み | 量が少ない |
| 文字 | 仮のままのことも |
| コマの位置 | 二枚で変わらない |
| 仕上げの印 | ついていない |
| 呼び方 | 一つではない |
六つとも、絵そのものから拾えます。 作る側の知識は要りません。
すべてが当てはまる絵は少なめです。 一つ見えていれば足ります。
線の様子と描き込み
途中の段階では、線の太さがそろっていないことがあります。 あとで整えるためです。
中の描き込みも少ないことがあります。 形だけ置いてあることがあります。
ただし、少ないから雑ということではありません。 その段階ではそれで足りている、というだけです。
文字の入り方
文字が入っていないことがあります。 入っていても、仮のままのことがあります。
逆に、文字だけ先に入っていることもあります。 順番は決まっていません。
文字の有無だけで段階は決まりません。 ほかのところと合わせて見ます。
決まった見た目があるわけではない
途中の段階の見え方は、一つに決まっていません。 人によっても、作品によっても違います。
ここに挙げた三つも、例にすぎません。 これ以外の見え方もあります。
だから、当てはまらなくても構いません。 一つの形を覚える話ではありません。
途中の絵はどこで目に入るか
仕上がる前の絵は、思わぬところで出てくることがあります。
作者が自分で出すことがあります。 描いている途中の様子として並ぶことがあります。
単行本の巻末に載ることがあります。 おまけとして置かれる形です。
特集や展示で並ぶことがあります。 作品の紹介と一緒に出ることがあります。
どこで見かけても、見分け方は変わりません。 中の詰まり方を見ます。
どれも出てこない作品もあります。 途中の絵が公開されるとは限りません。
呼び方も一つではない
途中の段階の呼び方は、場面によって変わります。 呼ばれ方が違っても、同じものを指していることがあります。
仕上げたほうの呼び方も同じです。 完成原稿のほかにも言い方があります。
呼び方より、見えている段階のほうを見ます。 そちらのほうが外れにくくなります。
二枚が同じ場面か確かめる
段階を見比べるには、同じ場面の二枚である必要があります。
コマの数と並びを見ます。 同じなら、同じ場面の可能性が高くなります。
人物の位置を見ます。 同じ場所に同じ人がいれば、見比べられます。
台詞があれば、内容を見ます。 同じ言葉が入っていれば、同じ場面です。
別の場面の二枚を比べると、詰まり方の差なのか場面の差なのか分かりません。
同じ場面の二枚が無ければ、一枚だけで見ても構いません。 六つの見どころは一枚でも拾えます。
描く手順には触れない
どちらが優れているという話でもない
途中の段階が未完成で劣っている、ということはありません。 その段階として成り立っています。
仕上げたほうが常に良い、とも書きません。 途中の絵にしかない見え方もあります。
図でも、二枚を同じ大きさで並べています。 片方に印も付けていません。
途中の絵を見たあとで
見分けがついたら、そこから先の楽しみ方があります。
仕上がったほうと見比べます。 どこが足されたかが見えます。
同じ場面の二枚が無くても、別の場面で比べられます。 描き込みの量は場面をまたいで見られます。
どこを先に描いたかを読み取れることがあります。 詰まっているところと空いているところの差です。
読み取れないままでも構いません。 見分けがついたところで足ります。
作り方の話まで進みたくなったら、そちらを扱う記事へ移れます。
作りごとのページで見る
見分け方を試すために、四つの場面を組み立てました。 実在の作品から取ったものではありません。
四つとも、どちらが良いかを書いていません。 見えた差だけを控えています。
同じページか・線・描き込みを見る
見分けるときに使うのは、この五つです。
| 見るところ | 見分け方 |
|---|---|
| 同じページか | 並びが同じか |
| 線 | 太さがそろうか |
| 描き込み | 詰まっているか |
| 文字 | 仮のままか |
| 決めつけ | 形を一つにしない |
分からない欄は空けておけます。 一つ見えていれば足ります。
描き込みの差を見るところから
段階を見分けるのに、作り方の知識は要りません。呼び方を覚えるのではなく、中の詰まり方を見ること。
線がそろっていたか、描き込みがあったか、文字が入っていたか。そこが見えれば、途中の絵に出会っても戸惑いません。
当てはまらない見え方もあります。 一つの形に決めないほうが、外れずに済みます。