COMISTA JOURNAL漫画を描く

恋愛漫画の物語を考える|関係が変わる理由を作る

公開日

二人を近づけたいとき、場面より先に変わる理由を書いておきます。きっかけ・理解・選択・距離という四つの段に分け、架空の二人で工程表を埋めてみます。告白でも両想いでも終わりではなく、役割を先に決める必要もありません。

「恋愛漫画の物語を考える」を表したイラスト

近づく場面を書いても、関係が動かない

二人が一緒にいる場面を並べても、関係のほうは同じままに見えることがあります。

近づいた結果は書けていても、変わった理由が書かれていない状態です。 場面だけが並びます。

そこで、理由の側を段に分けてみます。 段ごとに見れば手が付きます。

きっかけ・理解・選択・距離の四段

段 書くこと
きっかけ 何が起きたか
理解 何を知ったか
選択 どちらを取るか
距離 何が変わるか

四つを上から順に通らなくても構いません。 理解が先に来る話もあります。

一つの段を何度も通っても構いません。 行き来しながら進みます。

白い段を残したまま次へ行けます。 すべて埋めてから進む必要はありません。

関係変化の工程表を埋めてみる

きっかけから距離までの四つの段に、架空の二人の中身を入れた工程表の図
段の名前だけでなく、二人それぞれの側まで入れています

表に並べた二人は、実在しません。 特定の作品を当てていません。

片側だけ埋めると、もう一方が動く理由がなくなります。 両側に書く欄を置いてあるのはそのためです。

理解の段は、相手のことを知る欄とは限りません。 自分のほうが分かる場合もあります。

選択の段で何かを手放すと、距離の段が動きます。 そこがつながり目です。

距離が変わったところを見る

同じ二人について、選択の前と後で何が変わったかを左右に並べた図
変えたのは呼び方と、頼るかどうかだけです

距離が変わったかどうかは、前と後を並べると分かります。

変わるのは大きな出来事とは限りません。 呼び方や、頼るかどうかでも足ります。

離れる向きへ変わっても構いません。 縮まる側だけを数えません。

どちらも変わらないなら、選択の段へ戻ります。 理由の側がまだ足りていません。

関係の変化で決めつけないこと

手元に置きたいのは、両側に理由を書くことと、前後で距離が変わったかを見ることの二つです。

きっかけに書けること

四つの段のうち、きっかけがいちばん外から来ます。

同じ場に居合わせる。 選んで会ったのではない形です。

片方が困る。 もう片方が助けるかどうかを選びます。

第三の人が動く。 誰かの都合で二人が並びます。

時間が空く。 会わない時間が、次に会ったときの差になります。

きっかけの形 次の段へ渡るもの
居合わせる 相手を知る材料
片方が困る 選ぶ場面
時間が空く 変わった相手

きっかけは二人の外に置けます。 両側が望んでいなくても起こります。

同じ気持ちになったところで終わらない

二人の気持ちが揃った時点は、話の終わりとは限りません。

そこから何を選ぶかで、続きが出てきます。 揃ったあとにも選択の段はあります。

終わらせたい場所は自分で決めて構いません。 揃う前で閉じる筋もあります。

終点を先に固めなくても、段は書けます。

段を何度通すか

四つの段は、一本の話で一度しか通らないとは限りません。

一度。 短い話に向きます。きっかけから距離まで一本で進みます。

二度。 一度近づいて、離れて、また近づく形が作れます。

三度以上。 一度あたりが短くなり、変わったことが読み取りにくくなります。

二度目は、一度目より理解の段が厚くなります。 知っていることが増えているためです。

通すたびに距離が同じ向きへ動かなくて構いません。 離れる回があってよいのです。

役割を先に決めない

どちらが引っぱる側かを先に固めると、段の片方が書けなくなります。

同じ段を両側に置いて、それぞれ別のことを書きます。 同じ内容になるなら、まだ片側しか見ていません。

立場が反対になる筋もあります。 動く側が交代して構いません。

役割ではなく、その段で何を知って何を選んだかを書きます。

離れる向きの変化を書く

距離の段は、縮まる側だけではありません。

知ったことで離れる形があります。 理解の段が進んだ結果です。

選んだことで離れる形もあります。 片方が別のものを取った場合です。

離れたまま終わる話も成り立ちます。 変わったことは残ります。

離れる向きでも、両側に理由を書きます。 片方だけだと、もう一方が置いていかれます。

離れたあとに戻る形にするなら、戻るきっかけを別に置きます。 時間だけでは戻りません。

失うものを置く記事との位置

選ぶたびに何かを手放す形の作り方は、別の記事にあります。

あちらは手放すものを両側に置く話で、こちらは選んだあとの距離を見る話です。

選択の段を深くしたいときに開けば足ります。 あらかじめ読んでおく必要はありません。

どちらか一方だけで足ります。

選ぶための記事とは向きが違う

関係が動く瞬間の好みを整理する記事は、読む側のために置いてあります。

あちらは棚の前で見るところの話で、こちらは机の上で埋める段の話です。

言葉は重なりますが、立つ位置が違います。 選ぶ側と、書く側の違いです。

読む側の記事には、好みを言い表す語がまとまっています。

両側・理解・選択を見る

見るところ 確認すること
両側 片方だけでないか
理解 何を知ったか
選択 手放したか
距離 前と変わるか
役割 先に決めてないか

きっかけの段だけ、両側に一行書いてみる

いま二人を思い浮かべているなら、きっかけの段だけを選びます。

それぞれの側に一行ずつ書きます。 同じ内容になったら、片側を書き直します。

両側に一行ずつ書けたら、そこで止めます。 残る三段は、次に開いたときで足ります。

この記事の内容に誤りを見つけた場合は お問い合わせ からお知らせください。編集方針は こちら にまとめています。