漫画の練習メニューを作る|完成作品から課題を選ぶ
公開日
架空の完成作品を見て、観察した箇所から課題・練習項目・次の原稿で試すこと・確認方法を一行に対応させます。練習量と上達を結び付けず、これだけやれば上達するとも書きません。
何を練習すればよいか決まらない
描き続けているのに、次に何を練習するかが毎回決まらないことがあります。
やる気が足りないからではありません。練習の種類から選んでいて、自分の作品のどこを見て決めたのかが残っていないからです。
練習の種類から選ばない
先に決めるのは、自分の作品のどこを見たかです。 一般的な練習の一覧から選ぶと、自分の原稿に戻りません。
見た箇所を書いておくと、あとで同じところを見比べられます。 直ったかどうかを自分で確かめられます。
課題は一度に一つで足ります。 増やすと、どれが効いたのか分からなくなります。
練習が原稿に戻らない形を避ける
練習項目だけを並べた表は、練習の一覧になります。 一覧は原稿に戻りません。
だから、練習項目と同じ行に次の原稿で試すことを置きます。 行が切れていないので、練習した日に原稿の側も決まります。
試すことが書けない課題は、まだ原稿の言葉になっていません。 その場合は観察した箇所へ戻ります。
| 表の作り方 | 行き先 |
|---|---|
| 練習項目だけ | 一覧で止まる |
| 試すことも同じ行 | 原稿へ戻る |
例に置いた架空の十六ページ
例に置く一作は、この記事のために作った架空の読み切りです。十六ページの短編を描き終えたところという状況にしました。
実在の作品も作家も出していません。 見比べる相手を作らないためです。
課題の内容は、選び方を見るための材料です。 そのまま使う一覧ではありません。
観察した箇所から課題を選ぶ
| 観察した箇所 | 課題 |
|---|---|
| 三ページ目 | 目線の流れ |
| 七ページ目 | 背景の奥行き |
| 十ページ目 | 表情の差 |
| 十四ページ目 | 見開きの間 |
箇所はページ番号で書きます。 全体の印象で書くと、次に見る場所が決まりません。
課題は短い言葉にします。 長いと、練習項目に落とせません。
目が止まった箇所を探す
どこを観察すればよいか分からないときは、上手い下手を探すのをやめます。
代わりに、読み返して目が止まった箇所を探します。 戻って読み直した、意味を取るのに二回かかった、どこを見ればよいか迷った、という場所です。
止まった理由は、後から言葉にすれば足ります。 先に場所だけを押さえます。
止まった箇所が一つも無いなら、時間を置いてから読み返します。 描いた直後は、頭が続きを補ってしまいます。
練習項目と次に試すこと
課題ごとに練習項目を一つだけ決めます。 二つ書くと、どちらをやったか曖昧になります。
練習項目とは別に、次の原稿で試すことを書きます。 練習だけで終わらせないためです。
試すことは原稿の中の一箇所にします。 全体を変えると、効いたかどうかが読めません。
確認方法を先に決める
| 確認方法 | 見るところ |
|---|---|
| 前後で並べる | 同じ箇所 |
| 時間を置く | 翌日の目で |
| 条件をそろえる | 同じ大きさ |
確認方法を先に決めておくと、直ったかを自分で見られます。 人に聞かなくても進みます。
上達の度合いは測りません。 見るのは、試したことが原稿に入ったかどうかです。
課題を次へ移す時期
同じ課題を何回続けるかは決めません。 回数で切ると、直っていなくても次へ行きます。
移すのは、次の原稿で試したことが実際に入ったときです。 練習の回数ではなく、原稿に入ったかどうかで見ます。
入らなかったなら、課題ではなく試すことのほうを小さくします。 一箇所で試せる大きさまで下げます。
| 見る所 | 次の課題へ |
|---|---|
| 原稿に入った | 移る |
| 入らなかった | 試すことを小さく |
課題が多すぎるとき
選べない場面を、三つ挙げます。 どれも課題の話です。
どの例でも練習量を決めていません。見る場所のほうを決めています。
メニューを一枚に収めたか確かめる
観察した箇所をページ番号で書いたか。 次に見る場所になります。
練習項目を一つに絞ったか。 二つあると読めません。
確認方法を先に決めたか。 後から決めると条件が変わります。
気になった一箇所を課題にする
練習メニューを作るのに、全ページを見る必要はありません。描き終えた一作から、気になる一箇所を選んで課題にしてみること。
ページ番号は書いたか。次の原稿で試すことは決めたか。 そこまで残れば、次の一作でも同じ形で作れます。
課題が一つでも構いません。 見た場所が残っていれば、直ったかを自分で確かめられます。