COMISTA JOURNAL漫画を描く

ネームへの意見をもらう前の準備と質問例

公開日

何を知りたいかを先に決めてから聞くと、返ってくる言葉が使える形になります。目的ごとの質問例をまとめ、もらった感想をそのまま修正指示にしない扱い方まで並べます。

「ネームへの意見をもらう前の準備と質問例」を表したイラスト

「面白かった」で止まってしまう

見てもらったのに、返ってきた言葉から次の一手が決まらないことがあります。

相手のせいではありません。何を知りたいかを渡さずに見せているだけです。

目的の帯を頭に付けた枠の中へ、その目的で聞く質問を並べた図
枠の中が一つの目的です

枠の頭に目的が乗っている

図の枠の頭にある帯が、その枠で知りたいことです。

帯の下にある行が、そのために聞く言葉です。 帯と行は同じ枠に入っています。

枠はどれも同じ幅で描いてあります。 目的に上下を付けていません。

枠のあいだに矢印は引いていません。 上から順に聞く決まりはありません。

読み順・分かりにくさ・意図を聞く

知りたいこと 聞く言葉
読み順 どう目が動いたか
読み順 どこから読んだか
分かりにくさ 止まった場所
人物の意図 何をしたそうか
情報量 多いと感じた所
場面の変わり目 移ったと分かるか

どれも「良い・悪い」を聞いていません。 起きたことを聞いています。

読み順だけ二行あります。 一つの目的に二つ聞くこともあります。

五つの目的を一度に聞かなくて構いません。 一つでも返る言葉は変わります。

感想と、直すことを分ける

感想の行と、そこから取り出した事実の行を上下に分けた図
下の行に直し方は書いていません

上の行が受け取った言葉、下の行がそこから取り出せる事実です。 分けて置いてあります。

下の行にも直し方は書いていません。 どう直すかは図の外にあります。

取り出せない言葉もあります。 そのときは、その行を空けたままにします。

答えやすい形に直す

同じことを聞いても、形によって返る言葉が変わります。

はい・いいえで終わる形にしません。 「読みやすかったですか」では、次の一手が出ません。

起きたことを聞きます。 「どこで止まりましたか」なら、場所が返ります。

選ばせる形も使えます。 「前半と後半、どちらが速く読めましたか」のような聞き方です。

聞き方 返るもの
はい・いいえ 評価
起きたこと 場所と動き
二択 比べた結果

直し方を聞きません。 どう直すかは書き手が決めます。

見せる前に渡しておくもの

見せる前に渡しておく三つを同じ大きさの札で並べた図
三つに前後はありません
渡しておくもの なぜ先に渡すか
描けた範囲 見る目が変わる
知りたいこと 返る言葉が変わる
聞かない範囲 触らない所が要る

どこまで描けているかを先に伝えます。 途中と完成では見る目が変わります。

今回は何を知りたいかを一つ添えます。 それが枠の帯にあたります。

直さないと決めている所があれば、それも言えます。 聞かない範囲も決められます。

誰に見てもらうか

聞く相手によって、返る言葉の種類が変わります。

一緒に作っている人。 場面の役割や段取りが返ります。作り方の言葉が通じます。

漫画を読む人。 読んだときに起きたことが返ります。用語は使いません。

その話を知らない人。 分かりにくさが返ります。前提を共有していないからです。

同じ人に何度も見てもらうと、初めて読む目が失われます。 一度目の反応は一度きりです。

相手が一人でも足ります。 人数を増やすより、知りたいことを決めるほうが効きます。

返ってきた言葉を置く場所

その場で直さなくて構いません。 聞いた言葉をまず書き留めておけます。

書き留めた言葉には、誰が言ったかを付けなくても足ります。 数えるためではないからです。

同じ場所を二人が指したかどうかは見ておけます。 人数ではなく、場所の重なりです。

いつ見てもらうか

見せる時期で、聞けることが変わります。

構成だけできた段階。 話の順番が聞けます。絵は入っていなくて構いません。

ネームが並んだ段階。 読む順と分かりにくさが聞けます。いちばん直しやすい時期です。

描き上げた後。 直せる範囲が狭くなります。聞くことも絞られます。

同じ人に二度見せるなら、間に直した場所を伝えません。 伝えると、そこばかり見られます。

見せる回数を決めておくと、直しが終わらなくなりません。

聞き方に迷うとき

言葉に詰まるところを、三つ用意しました。 いずれも作りごとのやり取りです。

どの手も、返事を評価に変えていません。起きたことだけを取り出しています。

知りたいことを先に渡せたか確かめる

意見をもらったあとに確認したい5項目のチェックリスト
意見の数を数える表ではありません

知りたいことを先に渡したか。 ここが抜けると、感想だけが返ってきます。

感想と事実を分けて書き留めたか。 分けておけば、あとで選べます。

採らない判断を残せているか。 全部採る必要はありません。

一つだけ聞いてみる

意見をもらうのに、長い説明は要りません。見せる前に、知りたいことを一つだけ決めること。

読み順か、止まった場所か。それとも人物が何をしたそうに見えたか。 一つ決まれば、質問も決まります。

返ってきた言葉を全部使わなくて構いません。 取り出せたところだけで足ります。

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