漫画のめくりを作る|ページをまたぐ期待と驚き
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ページをまたぐところは、前の一枚と後の一枚を一組にして作ります。前ページの終わり方で問いを立て、めくった先で答えるか次の問いへ渡すかを決める手順を架空の二枚でたどります。毎回驚かせるための決まりがある話ではありません。
めくった先で何も起きない
ページを繰ったところで、話は続いているのに何も起きていないことがあります。
前のページが問いを立てていないからです。 待っていないものは、出てきても効きません。
そこで、前後の二枚を一組として作ります。 一枚を見ただけでは判断できません。
期待・驚き・静けさが動く
| 動くもの | めくった先で |
|---|---|
| 期待 | 続きを待つ |
| 驚き | 予想が外れる |
| 静けさ | 間が空く |
期待は、前のページで問いが立っている状態です。 答えを待ちながら手が動きます。
驚きは、待っていたものと違うものが出る形です。 待っていること自体は同じです。
静けさは、何も起こらないことを選ぶ形です。 前が張り詰めているときだけ働きます。
前と後を一組で作る
前後の二枚は、この記事のために引いた見本です。 刊行物の見開きを写してはいません。
境目の手前に置くのは、答えではなく問いです。 答えてしまうと繰る理由が消えます。
境目の向こうに置くのは、答えか次の問いです。 どちらでも成立します。
一組で見ると、片方だけを直しても効かないことが分かります。
前ページの終わり方で後が決まる
後ろの一枚は二本で共通です。 差し替えたのは前の終わり方です。
問いを立てて終われば、同じ一枚が答えとして届きます。
説明で終われば、同じ一枚は続きの一コマにしか見えません。 中身は変わっていません。
効きが弱いときは、後ろではなく前を見ます。
驚きを目的にしない
残すのは、前で問いを立てることと、前後を一組で直すことの二つです。
前のページの終わり方
境目の手前の枠を、どう終えるかで決まります。 形をいくつか挙げます。
問いかけで終える。 台詞が問いのまま切れます。いちばん分かりやすい形です。
視線の先を見せずに終える。 何を見たのかが次に残ります。
動き出したところで終える。 結果が次に来ます。
音だけを置いて終える。 何が鳴ったのかが次に残ります。
| 終え方 | 次に残るもの |
|---|---|
| 問いかけ | 答え |
| 視線 | 見たもの |
| 動き出し | 結果 |
どれも、答えを手前に出していません。 そこが共通しています。
静かに開く見開きもある
めくった先で何も起こさない置き方があります。
直前が張り詰めていれば、静けさそのものが答えになります。 間が空くことに意味が出ます。
張り詰めていない場面で使うと、ただ止まります。 前の側が条件になります。
静けさを置くかどうかは、前のページが決めます。
どの境目を強くするか
全部の境目を同じ強さにすると、どこが山か読めません。
話が転じるところを強くします。 決断、対面、判明といった場面です。
その手前は弱くしておきます。 差が出ます。
弱い境目では、文の途中で切っても構いません。 読み進む速さが保てます。
一本の中で強い境目を数えておきます。 数が多すぎると、どれも強く見えません。
強い境目の位置は、話の側で先に決まっています。
毎ページに置かなくてよい
すべての境目で問いを立てると、読み手が休めません。
続けて張ると、次第に効きが落ちます。 強い一組の前後は、あえて平らにできます。
平らな境目は失敗ではありません。 読み進む速さを保つ働きがあります。
強くする場所は話が決めます。
見開きの記事は一枚の中の話
見開きを設計する記事は、開いた一枚の中を扱います。
向こうは中央と余白の使い方、ここは枚と枚のあいだです。
開いた先の作り方はそちら、繰らせる作り方はこちらです。 続けて使えます。
見開きを使わない構成でも、こちらは働きます。
縦読みの記事は面が無い話
縦読みのネームの記事は、面そのものが無い形式の話です。
向こうは画面の境目で区切る話、ここは紙を繰る動作を前提にした話です。
繰る動作が無い形式では、この一組は作れません。 代わりに画面の境目が働きます。
紙で組むなら、この一組だけで通ります。
ページ数が変わると組が崩れる
前後の一組は、ページの位置に乗っています。 位置が動くと崩れます。
途中で一枠足すと、境目が一枚ずれます。 組んだ一組が真ん中で割れます。
足したあとは、境目の位置を数え直します。 後ろ全部が動きます。
ずれたら、どこかで一枠減らすか、一枚足して調整します。 一組のほうを直すより速いことがあります。
強い境目だけ位置を固定しておくと、直す範囲が絞れます。
前・後・間を確かめる
| 一組で見る | 確認すること |
|---|---|
| 前 | 問いが立つか |
| 後 | 答えか次の問いか |
| 間 | 空けるか詰めるか |
一組だけ、前後を並べてみる
効いていない境目が一つあるなら、前の一枚と後の一枚を並べて置きます。
前が問いで終わっているかだけ見ます。 終わっていなければ、そこを直します。
一組直れば、見るところがはっきりします。 二組目からは、前の一枚だけを見れば決まります。