漫画への批評を制作へ生かす|意見と修正を分ける
公開日
架空の批評例を事実確認・好み・読みづらさ・意図とのズレに分け、修正候補か見送りかを一行に残す形を作ります。批評をすべて直すものとせず、描き手の人格の話にも広げません。
言われたことを全部直そうとしてしまう
感想や批評が届いたのに、どれから手を付ければよいか決まらないことがあります。
受け止め方が悪いからではありません。言葉の種類と、直すかどうかを、同じ場所で考えているからです。
制作中の意見とは別に置く
これは出したあとに届いた言葉の話です。 見せる相手を選んで聞く段階とは、集まり方が違います。
届く言葉は目的を決めて集めたものではありません。 だから、まず種類に分ける手間が要ります。
分けてから採否を決めます。 順番を逆にすると、好みの話まで直そうとしてしまいます。
分類する四つ
| 分類 | 見るところ |
|---|---|
| 事実確認 | 合っているか |
| 好み | 合う合わない |
| 読みづらさ | 順番と並び |
| 意図とのズレ | 伝わり方 |
事実確認は確かめられます。 日付や名前の食い違いは、見れば分かります。
好みは直す先がありません。 合わないという情報として残します。
四つに入らない言葉の扱い
届いた言葉のすべてが四つのどれかに入るわけではありません。
作品に触れていない言葉は、分類の表に入れません。 分類できない行を無理に置くと、採否の欄が空のまま残ります。
内容が読み取れない言葉も、表に入れません。 保留は、内容は読めるが判断が決まらない場合の欄です。
表に入れないと決めた言葉は、そのまま置いておきます。 消す必要も、答える必要もありません。
| 言葉の状態 | 表では |
|---|---|
| 内容が読める | 分類する |
| 判断が決まらない | 保留 |
| 内容が読めない | 表に入れない |
例に置いた批評
例に置くのは、この記事のために書いた架空の批評です。読み切りを一本公開したあとに五件届いたという状況にしました。
どれも実在の作品や人の言葉ではありません。 分け方を見るための見本です。
強い言い方の例は入れていません。 分類の練習に必要がないためです。
分類と採否を一行で並べる
同じ行に、届いた言葉・分類・採否を並べます。 離すと、どの言葉をどう扱ったか分からなくなります。
好みに入った行は見送りへ回ります。 直す場所が決まらないためです。
事実確認と読みづらさは修正候補になりやすいです。 どこを直すかが言葉から決まります。
同じ指摘が重なったとき
数が多いことは、直す理由にはなりません。 分類は内容で決めます。
ただし、重なりは場所の手がかりになります。 同じ箇所を指す言葉が続くなら、その箇所を先に見ます。
見た結果、好みの範囲だったなら見送りのままです。 重なっていても分類は変わりません。
重なった行は、同じ行にまとめず別の行で残します。 まとめると、何件あったかが後から読めません。
採否の三つ
| 採否 | 書き添えること |
|---|---|
| 修正候補 | どこを直すか |
| 見送り | 直さない理由 |
| 保留 | 足りない情報 |
見送りにも理由を書きます。 後から同じことを考え直さずに済みます。
保留は空欄と違います。 何が足りないかを書いておく欄です。
一行に残す欄
| 残す欄 | 書く中身 |
|---|---|
| 意見 | 届いた言葉 |
| 分類 | 四つのどれか |
| 採否 | 三つのどれか |
言葉は短く写します。 要約すると、何を言われたのか分からなくなります。
分類と採否は必ず埋めます。 片方だけでは次に何をするか決まりません。
修正候補を次の原稿へ渡す
修正候補のまま置いておくと、次の原稿では忘れます。 渡す形を決めておきます。
直す場所が今の原稿にあるなら、その原稿の直し一覧へ移します。 表の側には移した印だけ残します。
次の作品で気を付けることなら、一行に言い直して別の場所へ置きます。 「次は◯◯を先に描く」のような形です。
渡したあとも、元の行は消しません。 同じ指摘がまた届いたとき、前にどう扱ったかが分かります。
| 修正候補の行き先 | 残すもの |
|---|---|
| 今の原稿 | 移した印 |
| 次の作品 | 一行の言い直し |
扱いを決めかねるとき
判断が寄らない場面を、三つ挙げます。 どれも分け方の話です。
どの例でも直すことを決めていません。分けた結果だけを残しています。
分類と採否が両方埋まったか確かめる
分類と採否の両方を埋めたか。 片方では次が決まりません。
見送りの理由を書いたか。 後で同じ検討を繰り返します。
人の評価に置き換えていないか。 分けるのは言葉です。
届いた一件を分類と採否まで書く
批評を生かすのに、全部へ答える必要はありません。届いた言葉を一件、分類と採否まで書いてみること。
分類はどれか。見送りなら理由を書いたか。 そこまで残せば、次の一件も同じ形で置けます。
見送りばかりでも構いません。 分けてあれば、直す場所は後から見つかります。