漫画のタイトルを付ける|作品の核と読みやすさを考える
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架空作品を一つ立て、作品の核から五つのタイトル候補を作って採否の理由まで並べます。実在作品の題名は使わず、売れる正解集にもしません。
題名だけが決まらない
描き上がったのに、題名の欄だけ空いたまま止まることがあります。
言葉選びが下手だからではありません。作品の核を一行に書き出す前に、思いついた語を並べているだけです。
立てた架空作品
例に使うのは、この記事のために作った架空の読み切りです。核は 「灯台守の祖父を手伝う少女が、記録から消えた船の名前を一夏かけて探す話」 としました。
核には、人物・場所・目的・季節の四つが入っています。 候補はここから切り出します。
核を一行にしておくと、候補の採否が決めやすくなります。 比べる基準がそろいます。
核が一行で書けないとき
核が書けないまま候補を作ると、比べる基準がありません。 書けない場合の手順を置きます。
誰の話かを先に書きます。 主人公が決まれば、残りはその人の周りに並びます。
その人が何をしようとしているかを足します。 ここまでで人物と目的が入ります。
どこで、いつの話かを足します。 場所と季節が入って四つそろいます。
一行に収まらないなら、出来事を一つ落とします。 核は筋の要約ではありません。
| 書く順 | 入れるもの |
|---|---|
| 一番目 | 誰の話か |
| 二番目 | 何をするか |
| 三番目 | どこといつ |
核から切り出す四つ
| 切り出す要素 | 核の中の言葉 |
|---|---|
| 人物 | 灯台守の孫 |
| 場所 | 灯台 |
| 目的 | 船の名前 |
| 季節 | 一夏 |
どれを前へ出すかで、伝わるものが変わります。 全部入れると長くなります。
要素に順位は付けていません。 作品ごとに変わります。
候補を作る順番
候補は一要素から作り、足りなければ二要素へ増やします。
まず、四つの要素それぞれで一つずつ作ります。 四つの候補が並びます。
次に、二つを組み合わせた候補を作ります。 目的と場所、人物と季節などです。
三要素以上は作りません。 一息で読めなくなります。
同じ順で作ると、作品が変わっても候補の数が揃います。 比べやすくなります。
候補と採否の理由
「船の名前を探して」は目的を前に出した候補です。 何をする話かが先に伝わるため、この記事では採用としました。
「しずかな灯台」は場所を前に出した候補です。 読みやすい一方で、何が起きる話かは伝わらないため候補止まりにしました。
「灯台守の孫」は人物だけの候補です。 短く読めますが、核にある動きが出ないため見送りにしました。
重なりを調べるのは別の工程
候補が並んだ段階では、既にある題名と重なっているかは見ていません。
候補づくりと重なり調べは、別の作業です。 順番は、候補を二つか三つに絞ってから調べる形にします。
先に調べると、候補を作る手が止まります。 一つ作るたびに引くことになります。
決めてから調べると、直しにくくなります。 決める前に引くのがちょうどよい位置です。
読みやすさの見方
| 見るところ | 何を確かめるか |
|---|---|
| 長さ | 一息で読めるか |
| 表記 | 読み方が割れないか |
| 語の種類 | 外来語の量 |
長さと表記は数えられます。 好みとは別に確かめられます。
読み方が割れる語は、候補の段階で書き留めます。 後から気づくと直しにくい部分です。
採否を残す
| 残す欄 | 書く中身 |
|---|---|
| 候補 | 考えた題名 |
| 伝わる要素 | 核のどこか |
| 採否と理由 | 決めた根拠 |
見送った候補も消しません。 別の話で使えることがあります。
理由は一行で書きます。 後から読み返せます。
候補が決めきれないとき
迷いが残る場面を、三つ書き出します。 どれも候補づくりの話です。
どの例でも核を書き換えていません。同じ核から切り出し方を変えています。
核の要素が入ったか確かめる
核の要素が入っているか。 中身とずれません。
一息で読める長さか。 長いと読み飛ばされます。
読み方が割れないか。 割れる語は書き留めます。
作品の核を一行で書く
題名を決めるのに、他の作品の型は要りません。候補を出す前に、作品の核を一行で書くこと。
その一行に人物と目的は入っているか。候補はそこから切り出せたか。 そこまで決まれば、採否の理由も書けます。
候補が二つしか出なくても構いません。 理由が書いてあれば、あとで比べ直せます。