商業掲載と自主制作の活動モデルを比較する
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契約で決まる項目と自分で決める項目を分けた表を作ります。権利・制作・販売の三つでだれが動くかを並べ、契約の中身と法的な判断はしない形で扱います。
どちらが向いているか、比べようがない
商業で載せるのと自分で出すのとで、何がどう違うのかを一度に比べようとすると止まります。
条件が多すぎるうえに、その多くが「場合による」で終わります。
場合によるものと、そうでないものを先に分けると進みます。
この記事で「商業掲載」「自主制作」と呼ぶもの
言葉の指す範囲がずれていると、比べた表も噛み合いません。先に決めておきます。
商業掲載は、作品の掲載について相手と取り決めを交わし、その取り決めに沿って出す形を指します。取り決めの相手が出版社か配信の事業者かは問いません。呼び名も問いません。取り決めがあるかどうかだけで分けます。
自主制作は、掲載についての取り決めを誰とも交わさず、自分の判断で出す形を指します。無料か有料かは問いません。紙か画面かも問いません。
この境目で分けると、次の表がそのまま書けます。 取り決めのある側は相手と決め、無い側は自分で決めます。
契約で決まる項目を先に分ける
契約で決まる項目は、こちらの希望では動きません。
作品の権利、原稿の費用、値段の決め方は、契約の側にあります。 確かめ先は契約書です。
出す時期と描く本数は、自分の側に残ります。 こちらは自分の控えに書けば足ります。
分けておくと、迷ったときにどちらを見ればよいかがすぐ決まります。
どちら側かを見分ける問い
項目が増えてくると、どちらに置くか迷います。そのときは次の一問で決まります。
「これを変えるとき、自分以外の同意が要るか。」
要るなら契約の側、要らないなら自分の側です。金額の大小でも、重要さでもありません。
| 迷いやすい項目 | 同意が要るか | 置く側 |
|---|---|---|
| 掲載する媒体 | 要る | 契約 |
| 描く時間帯 | 要らない | 自分 |
| 作品の題名 | 場合による | 契約書 |
| 次に何を描くか | 要らない | 自分 |
「場合による」は第三の欄ではありません。 契約書を読むまで決まらない、という印です。そのまま契約の側に置き、確かめたら動かします。
契約の中身はこの記事で決めない
| 項目 | 確かめ先 |
|---|---|
| 作品の権利 | 契約書で確かめる |
| 原稿の費用 | 契約書で確かめる |
| 値段の決め方 | 契約書で確かめる |
この記事に、条件の数値も割合も書いていません。 契約ごとに違うからです。
どう書いてあるのが普通か、という話もしません。 普通を書けば、自分の契約と違ったときに気付けません。
読むのは、自分に示された契約書です。 ほかの人の説明で代えません。
権利・制作・販売でだれが動くか
権利は、商業では契約で決め、自主制作では自分のままです。
制作は、商業では編集と分担し、自主制作では自分で全部を持ちます。
販売は、商業では相手が持ち、自主制作では自分で出します。
三つとも書き方が変わります。 どれか一つだけを見て決められません。
とくに制作の欄は、負担が減るのではなく移るという読み方をします。編集と分担すれば描く以外の手間は減りますが、やり取りと待ち時間が増えます。 自主制作では手間は全部残りますが、待ち時間はありません。 どちらにも時間は要ります。
取り違えやすい三つ
比べる前に、混ざりやすいところを外しておきます。
法的なことは自分で判断しない
権利が誰に移るのか、何が認められるのかは、この記事では扱いません。
契約書を読んで分からない箇所は、分からないまま進めません。
聞く先は、示した相手か、相談できる専門の窓口です。
分からないまま署名しない、というのがいちばん確実です。
途中で区分が動く場面
一度決めた区分が、あとから動くことがあります。動いたときに表を直せるかどうかが、この表の使いどころです。
どの場面でも、やることは同じです。 項目を消さず、置き場所を変え、確かめ先を書き直します。
両方を同時に持つこともある
どちらか一方を選び切る必要はありません。
商業で載せる作品と、自分で出す作品を別に持っている人もいます。
そのときも、作品ごとに契約の側と自分の側を分けます。
一つの表で両方を管理しようとすると、どちらの条件か分からなくなります。
決める前に、自分の側だけ書き出す
契約の話が始まる前でも、自分の側の項目は書けます。
出せる時期、描ける本数、譲れないことです。
先に書いてあると、示された条件と突き合わせるだけで済みます。
その場で考え始めるより、判断が早くなります。
表を作る順番
一度に全部を埋めようとすると止まるので、順番を決めておきます。
- 自分の側だけを先に書く。 相手がいなくても書けます。
- 同意が要るかどうかで、残りを振り分ける。 迷ったら契約の側に置きます。
- 確かめ先を書く。 「契約書」か「自分の控え」のどちらかです。
- 権利・制作・販売の三つで、だれが動くかを書く。
- 空欄のまま残す。 埋まらない欄は、まだ確かめていないという情報です。
四段目までは、契約が示される前でも書けます。 示されてから読むのは、契約の側に置いた欄だけで足ります。
比べるのは条件ではなく役割
いま迷っているなら、権利・制作・販売の三つで、だれが動くかだけを書き出します。
条件の数値は、契約が示されてからで間に合います。
役割の置き方が自分に合うかどうかが、先に決まります。