同じ漫画表紙を小さく表示して比べる|編集部検証企画
公開日
自作の表紙を六段の表示幅で並べ、題名と副題と添え書きに残った画素を実測しました。作り方の指針は出さず、測った値と方法と限界だけを載せます。
小さい表示で何が先に消えるか
一覧に並んだ表紙を見て、どの要素が先に消えるのかが決まらないことがあります。
作りが悪いからとは限りません。同じ表紙を表示幅だけ変えて測った記録が無いからです。
CMT-B-0309 との線引き
ここで出すのは実測値と、その方法と限界です。 作り方のガイドではありません。
測った条件を全部書き残し、同じ形で測り直せるようにします。 値の解釈は読んだ人に委ねます。
「小さくても読める表紙にする方法」は扱いません。 そこはガイド側の記事の範囲です。
要素を三つに分けて数えた理由
表紙をひとかたまりで測ると、平均に押されて差が消えます。 だから要素ごとに窓を分けました。
大きい要素が小さい要素を隠します。 題名の画素数が多いので、全体を一つの数にすると、添え書きが薄くなったことが数に出ません。
要素ごとに宣言サイズが違います。 同じ表示幅でも、実際に描かれる大きさが違うので、減り方も違います。
要素ごとに色が違うことがあります。 今回の添え書きは灰色で、輝度差の条件が他の二つと違いました。
| 分け方 | 見えること | 見えないこと |
|---|---|---|
| 全体で一つ | 全体の濃さ | 要素ごとの差 |
| 要素ごと | 要素別の減り方 | 全体の印象 |
この検証は要素ごとを選びました。 「何が先に消えるか」を数えるには、分けるしかないためです。
測定の前提
検証日は 2026年9月28日 です。
使った機械は Mac15,5(Apple M3)の一台、OS は macOS 26.6.2 です。 ブラウザは Google Chrome 153 を headless で動かし、dpr は 2 のまま動かしませんでした。
素材はこの検証のために作った自作の表紙一枚(原寸 600×800)です。 題名「雨の日の交差点」、副題「読み切り・全18ページ」、小さな添え書きの三要素を置きました。実在の作品は使っていません。
窓はブラウザが返した各要素の実測矩形で、輝度 150 より暗い画素を黒として数えました。 表示幅は原寸比を保って変えています。
表示幅は六段
| 表示幅 | 表紙の高さ |
|---|---|
| 600px | 800px |
| 400px | 533px |
| 240px | 320px |
| 160px | 213px |
| 96px | 128px |
| 64px | 85px |
変えたのは表示幅だけです。 要素の位置は原寸に対する比率で置いてあります。
題名の宣言サイズは幅に比例します。 600px では 75.00px、64px では 8.00px でした。
六段にした理由と、段の間について
段を六つにしたのは、幅の桁が変わるところをまたぐためです。600px から 64px まで、約 9 分の 1 の幅までを一度に見ています。
段と段の間は測っていません。 例えば 96px と 64px の間で何が起きるかは、この検証では分かりません。
だから「この幅で消える」とは書けません。 書けるのは、測った六点でこうだったまでです。
段を細かくすれば間は埋まりますが、今回はしていません。 どこまで細かくするかは、何を決めたいかによります。ここでは「先に薄くなる要素があるか」を見たかったので、桁をまたぐ六段で足りました。
要素ごとの値
| 表示幅64px | 1字黒画素 |
|---|---|
| 題名 | 151.3 |
| 副題 | 23.2 |
| 添え書き | 4.8 |
題名は 600px で 1 字あたり 12340.6 個、64px で 151.3 個でした。 同じ要素で約 82 分の 1 になりました。
副題は 1659.3 個から 23.2 個へ、添え書きは 706.5 個から 4.8 個へ減りました。 添え書きは 64px で 1 字あたり 5 個を下回りました。
インクの縦の広がりは、題名が 321 → 34 device px、添え書きが 41 → 4 device px でした。 添え書きの側が先に薄くなりました。
消え方の違い
三要素は同じ割合では減りませんでした。 宣言サイズの比だけでは説明できない差が出ています。
添え書きは灰色で置いたため、窓の中の輝度差が 135 前後にとどまりました。 題名と副題は 226 でした。
どの要素を残すべきか、という指針は出しません。 測ったのは残った画素の量です。
二つの原因が分けられていない
差が出たことは観測できましたが、その差が何から来たのかは、この検証では分けられていません。
添え書きだけ条件が二つ違います。宣言サイズがいちばん小さく、なおかつ色が灰色でした。したがって、先に薄くなった理由が
- 小さいからなのか、
- 輝度差が小さいからなのか、
- その両方なのか
を、今回の測り方では切り分けられません。
分けられていないことを書き残すのは、次に測る人のためです。 何を変えれば切り分けられるかが、そのまま次の条件になります。
判断が付かないとき
決めかねる場面を、三つ挙げます。 どれも表示幅の話です。
どの例でも指針を出していません。条件と値のほうを残しています。
表を見返すときの確認
表示幅と端末を書いたか。 条件が無いと値が読めません。
要素ごとに分けて数えたか。 まとめると差が消えます。
境界の数字を決めていないか。 一枚の測定値です。
段の間を測ったことにしていないか。 六点の間は分かりません。
混ざった条件を一つの原因にしていないか。 大きさと色が同時に違います。
自分の表紙を二段だけ試す
検証に、六段全部は要りません。自分の表紙を一枚選び、表示幅を二段だけ変えて、要素ごとに残った画素を数えてみること。
端末と幅は書いたか。要素を分けて数えられたか。 そこまで残れば、次の幅も同じ形で並びます。
先に消える要素があっても構いません。 どこから薄くなるかが分かることが測定の結果です。