漫画表紙の配色を考える|視線と雰囲気を整理する
公開日
同じ架空表紙のまま配色だけを変えた候補を並べ、どこへ目が行くかを見比べます。売れる配色や正しい色の組み合わせは示さず、明暗の差と置き場所だけを扱います。
色を変えるたびに、別の絵になってしまう
配色を試しているうちに、元の表紙とは違うものになっていくことがあります。
色の選び方が下手だからとは限りません。形を変えないまま色だけを見比べていないだけです。
形をそろえたまま色だけ替える
三つの候補は、枠も題字の位置も同じものです。変えたのは色の置き方だけです。
形が変わると、色の効き目が比べられません。 別の絵になるためです。
候補は三つでなくて構いません。 二つでも比べられます。
どの候補にも丸や印は付けていません。 正解の配色を作らないためです。
色数を先に決める
色を選ぶ前に、いくつ使うかを決めます。 決めていないと、試すたびに増えます。
二色で足りるかを先に見ます。 濃いところと明るいところが分かれていれば成り立ちます。
三色目を足すのは、分けたいものが三つあるときだけです。 背景・人物・題字のように、役割で分けます。
四色以上にするなら、どれとどれを同じ扱いにするかを決めます。 決めないと、濃いところが散ります。
| 色数 | 分けられるもの |
|---|---|
| 二色 | 濃いと明るい |
| 三色 | 背景・人物・題字 |
三つの候補
| 候補 | 濃いところ |
|---|---|
| 背景を濃く | 上の広い面 |
| 題字を濃く | 題字の帯 |
| 人物を濃く | 中央の形 |
濃いところに先に目が行きます。 面積ではなく差の大きさで決まります。
三つとも同じ形です。 どれを選んでも間違いではありません。
目が行く順は差で決まる
濃いところから明るいところへ目が動きます。 差の大きい順です。
道筋は一例です。 見る人によって変わります。
先に見せたいものを濃くすれば、順は入れ替えられます。 形は変えずに済みます。
明暗の差の見方
色のまま見比べると、明暗の差が分かりません。 見方を決めます。
色を抜いて見ます。 白黒にすると、濃さの差だけが残ります。
それでも分かれているなら、明暗の差は足りています。 色を変えても沈みません。
白黒で同じ濃さに見えるところは、色を変えても分かれません。 明暗のほうを動かします。
題字は白黒でいちばん確かめやすいところです。 読めなくなる組み合わせがその場で分かります。
決めるのは三つだけ
| 決めること | 見るところ |
|---|---|
| 背景の明暗 | 全体の印象 |
| 題字の明暗 | 読めるかどうか |
| 人物との差 | 沈まないか |
題字は読めることが先です。 雰囲気はその次で足ります。
人物が背景に沈むなら、差を付け直します。 色を替えなくても済みます。
候補を残しておく
選ばなかった候補も残します。 作り直すより早く戻せます。
候補ごとに、濃いところがどこかを一行書きます。 後から見ると分からなくなります。
選んだ理由も一行書きます。 次の表紙で同じ判断ができます。
選ばなかった候補が、別の作品で使えることがあります。 形をそろえてあるので、載せ替えられます。
残す枚数は三つまでにします。 増やすと、選ぶ作業がまた始まります。
決めあぐねるとき
迷うところを、三つ書き出しておきます。 どれも架空の表紙での話です。
三つとも、絵を描き替えていません。色の置き場所を入れ替えただけです。
形をそろえて比べたか確かめる
形をそろえたまま比べたか。 そろえないと比べられません。
題字が読めるか。 読めなければ差を付け直します。
濃いところが一箇所に決まっているか。 散ると目が迷います。
濃いところを一箇所決める
表紙の配色に、決まった組み合わせは要りません。色を替える前に、濃いところを一箇所決めること。
そこへ先に目が行くか。題字は読めたままか。 そこまで見えれば、候補は比べられます。
候補が二つのままでも構いません。 形がそろっていれば、それで比べられます。