漫画の走るポーズを描く|進む方向と勢いを伝える
公開日
進む方向と体の向きを別々に決めて、走る姿を組み立てます。参照に写真を使う場合の出所と許諾の記録の仕方も並べ、この記事の作例には第三者の写真を使っていません。
走らせたのに、その場で止まって見える
手足は動いているのに、どちらへ進んでいるのか伝わらないことがあります。
線が足りないのではありません。進む方向と体の向きを、同じものとして描いているだけです。
矢印と肩の線は別のもの
図の足元から伸びている矢印が、進む方向です。
肩を横切っている太い線が、体の向きです。 矢印とは別に決められます。
二つが同じ向きとは限りません。 振り向きながら走る姿もあります。
どの姿にも丸や印は付けていません。 正解の走り方を作らないためです。
別々に決める三つ
| 決めること | 何が伝わるか |
|---|---|
| 進む方向 | どこへ行くか |
| 体の向き | 何を見ているか |
| 足の開き | どれだけ速いか |
足の開きが大きいほど速く見えます。 線を足さなくても出せます。
三つのどれを先に決めても構いません。 決めやすいものから手をつけられます。
足の開きで速さを出す
速さは線の量ではなく、足の開きで出ます。 三つの段に分けておきます。
開きが小さい。 両足が近い状態です。歩きに近く、急いでいないように見えます。
開きが中くらい。 前後の足がはっきり離れます。走っていることが読めます。
開きが大きい。 両足とも地面から離れる形です。いちばん速く見えます。
| 足の開き | 見え方 |
|---|---|
| 小さい | 急いでいない |
| 中くらい | 走っている |
| 大きい | 速い |
開きを変えるときは、腕の振りも一緒に変えます。 足だけ大きいと、上半身が止まって見えます。
体の向きだけ変えた形
矢印は二枚とも同じ向きです。 変えたのは肩の線だけです。
進む先とは別の方を見る形になります。 追われている場面などに使えます。
二枚とも足の開きはそろえてあります。 速さは変えていません。
上体の傾きをどう決めるか
前傾は深いほど速い、というものではありません。 決め方を置いておきます。
進む方向へ傾けます。 矢印の向きに合わせます。
傾きの量は、足の開きに合わせます。 開きが大きいときだけ深くします。
体の向きを矢印とずらす場合、傾きは矢印の側に合わせます。 顔だけが別を向く形です。
立ったまま足だけ開くと、止まって見えます。 傾きが無いと、進んでいることが出ません。
参照に写真を使うとき
| 記録すること | 何を書くか |
|---|---|
| 出所 | どこから得たか |
| 許諾 | 誰の許しか |
| 使える範囲 | どこまで使えるか |
三つが書けないものは、参照に使いません。 後から確かめられないためです。
自分で撮った写真でも、写っている人の許しが要ります。 自分の物とは限りません。
この記事の作例では、参照写真を一枚も使っていません。 その事実もここに記録しています。
腕の振りをどうするか
腕は、進む向きと速さの両方に関わります。
脚と逆に振ります。 同じ側が前だと、体がねじれずに固まって見えます。
振りの大きさは足の開きに合わせます。 開きが大きいときは肘を曲げて大きく振ります。
片腕だけ描く構図でも成り立ちます。 見えている側が脚と逆であれば足ります。
物を持っている場合は、そちら側の腕を振りません。 反対の腕だけを振ります。
使わずに組み立てる
進む方向と体の向きを決めれば、参照がなくても組めます。 足の開きで速さを出せます。
自分で動いて確かめる方法もあります。 そこで撮った写真は自分の記録になります。
参照を使うかどうかは、記事の主題ではありません。 決めるのは描き手です。
進んで見えないとき
引っかかるところを、三つ挙げておきます。 どれもこちらで組んだ姿です。
三つとも、線を増やしていません。方向と向きを決め直しただけです。
方向と向きが決まったか確かめる
進む方向が一つに決まっているか。 決まっていないと伝わりません。
体の向きを別に決めたか。 同じにするのも選び方です。
参照を使ったなら、三つを記録したか。 書けないものは使いません。
足元に進む方向の矢印を引く
走る姿に、決まった形は要りません。線を足すのではなく、足元へ進む方向の矢印を一本引くこと。
体の向きはそれと同じか、違うか。足はどれだけ開いているか。 そこまで決まれば、姿は組めます。
矢印と体の向きがずれたままでも構いません。 振り向いて走る姿もあります。