読み切り漫画の読書リストを作る|作品を忘れない記録法
公開日
気になった読み切りを、あとで見つけ直せる形で残しておく方法です。作品名・作者名・掲載元・正規リンク・読書状態の5項目と短いメモだけの雛形を示し、リンクだけに頼らない記録のしかたをまとめました。
読書リストは「あとで見つけ直せる」情報だけでいい
読み切り漫画を見つけた。面白そうだけれど、いまは読む時間がない。そのまま閉じて何日か経つと、もう題名が出てきません。
これを防ぐのが読書リストです。ただ、きちんと作ろうとするほど続かなくなります。 項目を細かく決めて、感想欄を大きく取って、点数の欄まで用意して。そうやって作ったリストは、三件目あたりで面倒になります。
必要なのは、あとで見つけ直せる分の情報だけです。 すべてを書き残さなくても、そこへたどり着ければ足ります。
記録する5項目(作品名・作者名・掲載元・リンク・状態)
一件につき、これだけ書けば足ります。
作品名
いちばん大事な一つです。ここだけは残しておきます。
作者名
同じ題名の作品が他にあるとき、取り違えを防げます。
掲載元
どこに載っていたか。ページの場所が変わっても、ここから探し直せます。
正規リンク
作者や出版社の公式が出しているページ、正規の掲載ページです。
読書状態
いま自分がその作品をどう扱っているか。次の章で分けます。
読書状態を分ける
状態は、多くても5つあれば足ります。
気になる
まだ読むと決めていない状態です。見つけたばかりのものはだいたいここに入ります。
次に読む
読むと決めた状態です。ここが少ないほうが、迷わずに済みます。
読んでいる
途中の状態です。長い作品を挟んでいるときに要ります。
読了
読み終えた状態です。
もう一度読みたい
読み終えたうえで、また読みたい状態です。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 気になる | あとで確認する |
| 次に読む | 読む候補 |
| 読んでいる | 途中 |
| 読了 | 読み終えた |
| もう一度読みたい | また読む |
読後メモは短くていい
メモは一行で足ります。
「静かだった」「絵が印象的だった」「また読みたい」。この程度で、あとから読み返したときに思い出せます。メモは自分が思い出すためのもので、誰かに説明するためのものではありません。
長い感想を書きたい日は書けばいいのですが、それを毎回の条件にすると続きません。 一行も思いつかないなら、空欄でも構いません。
点数や星を付ける必要もありません。点数を付けなければ記録にならない、ということはありません。 もし付けるとしても、それは自分の整理のための印であって、作品の評価ではありません。
書誌情報は必要なものだけ残す
掲載年や、収録されている本の名前を書いておくと便利なことがあります。紙で読み直したいときや、同じ作者の別の短編を探すときに効いてきます。
ただ、全部の作品に細かく書く必要はありません。 ISBN、定価、判型、ページ数。こういったものを毎回埋める決まりにすると、漫画を読む前に記録の作業が来てしまいます。記録そのものが目的になると、そこで続かなくなります。
このリストは書誌のデータベースではありません。必要になったものだけ、必要になったときに足します。
リンクだけ保存する弱点
ブラウザのお気に入りに入れるだけ、URLをどこかに貼っておくだけ。これがいちばん手軽ですが、弱いところがあります。
リンクが開かなくなったときに、手元に何も残らないことです。URLの文字列だけでは、それが何の作品だったのかが分かりません。
リンク切れに備えて何を残すか
備えといっても、特別なことはしません。リンクと一緒に、文字の情報も控えておくだけです。
| 残すもの | 役に立つとき |
|---|---|
| 作品名 | 掲載元で探すとき |
| 作者名 | 題名が重なるとき |
| 掲載元 | ページが移ったとき |
この3つが残っていれば、リンクが開かなくなっても掲載元から探し直せます。逆に言うと、この3つを書くのが面倒なら、リンクを保存する意味も薄くなります。
読書リストの記入例
一件分の形はこうなります。作品名は架空で、実在する作品ではありません。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 作品名 | 静かな夜の短編 |
| 作者名 | 分かれば書く |
| 掲載元 | 公式の掲載ページ |
| 正規リンク | そのページのURL |
| 状態 | 次に読む |
| メモ | 静かな雰囲気だった |
並べ替えや分類は必要になってから
最初から分類を決めなくて構いません。件数が少ないうちは、上から順に並んでいるだけで十分に探せます。
ジャンル別にしたい、掲載元別にしたい。そう思ったときに分ければ足ります。先に枠を作ると、どの枠にも入らない作品が出てきて、そこで手が止まります。
分類は、困ってから作るほうがうまくいきます。
溜まったリストから次の一作を選ぶ
記録が続くと、今度は別の問題が出てきます。溜まった「気になる」が何十件にもなって、どれを開けばいいか分からなくなることです。 ここで止まると、リストは読むための道具ではなく、読んでいない作品の一覧になります。
選び方は、リストの中を探さないのがこつです。
まず、いま自分が使える時間を決めます。 十分なのか、一時間取れるのか。作品から選ぼうとすると迷いますが、時間から入ると候補が自動的に絞られます。 読み切りなら、たいてい一作が何分くらいかは掲載元の表示で見当が付きます。
次に、メモの一行だけを上から眺めます。 作品名ではなくメモを見ます。「静かだった」「絵が印象的だった」と書いてあるので、いまの気分に合うものが一行で分かります。 作品名だけの行は飛ばして構いません。
この「次に読む」が増えすぎたら、そこへ動かすのをやめます。 読む候補の欄なので、多いほど選べなくなります。気になるの側へ戻す操作をしてよいと決めておくと、欄が機能し続けます。
半年たっても開かなかった作品は、そのまま置いておきます。 消す必要はありません。状態は置き場所の名前なので、動かないこと自体は問題ではありません。 ただ、同じ作品が毎回目に入って選びにくいなら、下のほうへ移しておくと視界が軽くなります。
項目を増やしすぎない
続かなくなる原因は、たいてい項目の多さです。
項目が多いほど良いリスト、ということはありません。 一件を書くのに時間がかかるようになると、書かずに閉じる回数が増えていきます。
迷ったら減らします。作品名と、どこで読めるか。 この2つが残っていれば、リストとしては働きます。
一件書くときに見る5項目
書くときに見ておきたいところです。
| 見るところ | 確認すること |
|---|---|
| 作品名 | 書いてあるか |
| 掲載元 | どこで読めるか |
| リンク | 正規のページか |
| 状態 | いまどこか |
| メモ | 一行あるか |
結局、読書リストは「記録の質」より「書ける軽さ」で決まる
リストが続かない理由は、意志の問題ではありません。 一件を書くのにかかる時間が、見つけた瞬間の勢いより長いからです。項目が七つあれば七つ分の判断が要りますし、点数欄があれば点数を決める時間が要ります。その手前で、たいていタブを閉じます。
だから設計の目的は、情報を漏らさないことではなく、書く動作を軽くすることになります。 空欄を許すのも、メモを一行にするのも、分類を後回しにするのも、全部そのためです。埋まらなかった欄は、あとで何が分かっていないかを教えてくれるので、損にもなりません。
そのうえで、リンクだけにしないことが唯一の譲れない線です。 URLが開かなくなった時点で手がかりがゼロになるからで、作品名・作者名・掲載元の三つが文字で残っていれば、そこから探し直せます。 書く動作を軽くするのと、リンクだけで済ませるのは違います。
溜まってきたら、選び方のほうを変えます。 作品から選ばず、使える時間とメモの一行から選ぶ。リストは読むための道具なので、開く回数が減ってきたら、記録の書き方ではなく選び方を見直すところです。
見つけたその場で一行だけ残しておく。それが続けば、半年後に「あれ何だったっけ」と思う回数が減ります。いま気になっている一作から、一行だけ書いてみてください。