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漫画のモノローグとは|会話との読み分け

公開日

声に出している言葉と、そうでない言葉。相手・返事・囲み・前後・時間・続き方という六つの手がかりで読み分ける方法をまとめました。置かれ方だけでは決まりません。本音や建前と結び付けることもしません。

「漫画のモノローグとは」を表したイラスト

同じ一文でも、読み分けが変わる

漫画を読んでいると、声に出している言葉と、そうでない言葉が混ざって出てきます。

声に出していないほうは、モノローグと呼ばれることがあります。 心の中の言葉、という言い方をする人もいます。

同じ一文を真ん中に置いた三つの面の並びを、返事がある場合とない場合で二つ並べた図
真ん中の一文は二つの並びでまったく同じです

決め手は前後にある

この記事で言いたいのは、次の一つです。

同じ一文でも、まわりの面が違えば読み分けが変わります。 返事が返ってくる並びと、返ってこない並びでは、受け取り方が変わります。

だから、一文だけを取り出しても決まりません。 前の面と後ろの面を見ます。

図の並びは、図を作るための都合です。 三つの面でなければいけない、という意味ではありません。

迷ったら、めくり戻します。 決めてから読むより、確かめてから決めるほうが早いことがあります。

相手・返事・囲み・前後・時間・続き方

読み分けの手がかり六つを同じ大きさの札で並べた図
六つに順番はありません。どれも単独では決め手になりません
手がかり 何を見るか
相手 いるかどうか
返事 返ってくるか
囲み あるかないか
前後 つながるか
時間 いまのことか
続き方 続けて読めるか

どれも、単独では決め手になりません。 一つだけで判断すると外れます。

いくつかそろうほど、読み分けやすくなります。 そろわないこともあります。

相手がいるか、返事があるか

まず、その言葉に相手がいるかを見ます。 向いている先があるかどうかです。

次に、返事が返ってくるかを見ます。 返ってくれば、やり取りとして読めます。

返事がなくても、会話でないとは限りません。 返事が描かれていないだけのこともあります。

囲みの有無は手がかりの一つ

まわりの面をそのままにして、真ん中の囲みだけを変えた二つの並びを比べた図
前後が同じなら、囲みを変えても読み分けは変わりません

まわりを変えずに、真ん中の囲みだけを変えてみます。 読み分けはほとんど変わりません。

変わるのは、まわりが変わったときです。 囲みは、そのための一つの目印に過ぎません。

囲みの形が何を伝えるかは、この記事では扱いません。 形そのものの話は別のところに置いてあります。

前後とのつながり

前の面から続いているか、そこで切れているかを見ます。 続いていれば、やり取りの途中として読めます。

話の流れから外れて見える言葉は、声に出していないことがあります。 ただし、独り言ということもあります。

独り言とモノローグを分けなくても構いません。 読むうえで困らないなら、そのままで足ります。

誰の言葉か分からないとき

声に出していない言葉が、誰のものか決まらないことがあります。

同じ面に描かれている人を見ます。 その人のものであることが多くあります。

言葉の中身から見ます。 その人しか知らないことが書かれていれば、その人です。

前後の面で同じ言い方が出ていないか見ます。 続いていれば同じ人です。

見るところ 決め方
描かれている人 その人のことが多い
中身 知っている人
前後 同じ言い方

決まらないまま読み進められます。 後の面で分かることがあります。

時間のずれと、続き方

その言葉が、いまの場面のものとは限りません。 あとから振り返っているように読めることがあります。

振り返りかどうかは、前後で分かることがあります。 時期を示す言葉が出ていることもあります。

続けて読める言葉は、やり取りとは別に置かれていることがあります。 これも手がかりの一つです。

二人ぶん並ぶとき

同じ場面で、二人の内側の言葉が並ぶことがあります。

置かれている位置で分かることがあります。 それぞれの人の近くに置かれます。

字の形や囲みの形で分けられていることがあります。 作品の中で決まっていることがあります。

交互に出てくる形もあります。 やり取りのように読めます。

返事になっているように見えても、互いには聞こえていません。 そこが会話との違いです。

分けられないときは、二人ぶんあるとだけ受け取っておけば足ります。

等号を作らない

場面をまたいで続く語り

声に出していない言葉が、場面をまたいで続くことがあります。

前の場面で始まった言葉が、次の場面でも続きます。 絵のほうは変わっています。

そのとき、語っている人がその場にいないことがあります。 声だけが続いている形です。

いつの言葉かが分からなくなることがあります。 後から振り返っている形かもしれません。

またいでいることに気づけば、そこは一続きとして読めます。 面ごとに切らずに読みます。

分からなければ、面ごとに読んでも構いません。 読み進めるうちに見えてきます。

形そのものの話には入らない

作りごとの場面で試す

読み分けを試すために、場面を四つこしらえました。 実在の作品から取ったものは一つもありません。

四つとも、どちらかに決め切っていません。 読み取れたところまでで止めています。

相手・返事・前後を見る

実際にすることは、次の五つに収まります。

モノローグと会話を読み分けるときに確認したい5項目のチェックリスト
どちらか一つに決めなければ足ります
見るところ 何を確かめるか
相手 向いている先
前後 返事があるか
囲み 決め手にしない
時間 いまのことか
決めつけ 本音と決めない

欄が空いたままでも、先へ進んで構いません。 前後を見ていれば足ります。

前後を見るところから

読み分けに、覚えることはほとんどありません。囲みで決めるのではなく、前後を見ること。

相手がいたか、返事があったか、いまのことだったか。それが見えれば、次の一文も同じように読めます。

そして、どちらか決まらないまま読み進めても構いません。 決め切らないほうが、あとから分かることがあります。

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