カラー漫画をWeb投稿する前の色の確認
公開日
自作の12色チャートを四通りで書き出し、色ごとのずれと境目のにじみを実測して記録の形にまとめます。唯一正しい色空間は決めず、投稿先の条件も推測しません。
書き出したら色が違って見える
画面では合っていたのに、書き出したファイルを開くと色が違って見えることがあります。
塗り方の問題とは限りません。書き出しの設定と、見ている環境を、別々に書き留めていないからです。
測ったチャート
使ったのは、この記事のために作った 640×480ピクセルの12色チャートです。赤・だいだい・黄・黄緑・緑・水色・青・紫・桃・肌・灰・黒を、それぞれ同じ大きさの面で並べてあります。
色の値は作ったときの数字が分かっています。 書き出したあとの画素と引き算できます。
変えたのは書き出しの設定だけです。 チャートそのものは一度も描き直していません。
チャートに入れる色の選び方
手当たり次第に色を並べても、差の出る場所が分かりません。 選び方を決めます。
よく使う色を入れます。 肌、髪、空、服の色など、自分の作品に出る色です。
濃さの違う組を入れます。 同じ色で明るいものと暗いものを並べると、どちらが動くか分かります。
灰と黒を入れます。 色の付いていない面が動くかどうかを見ます。
色が接する組を入れます。 境目のずれは、色が変わるところでしか測れません。
| 入れる色 | 見る目的 |
|---|---|
| よく使う色 | 実際の作品 |
| 濃さの組 | 明暗の差 |
| 灰と黒 | 無彩色の動き |
四通りで書き出した結果
PNGで書き出したものは、元の値とのずれが0でした。 面の中でも境目でも差が出ていません。
JPEG品質80では最大のずれが1階調、品質50では3階調でした。 いちばん動いたのは品質80で赤、品質50で黄です。
WebP品質80では最大のずれが2階調で、色の境目の平均のずれは4.5でした。 面の中より、色が変わるところで差が出ています。
記録に残す六つ
| 残す欄 | 何を書くか |
|---|---|
| 書き出し設定 | 形式と品質 |
| 色空間 | 選んだ設定 |
| 表示環境 | 見た画面 |
| 出力結果 | 測ったずれ |
| 確認の日 | いつ測ったか |
| 元の値 | 作った数字 |
色空間の欄は、選んだものを書くだけにします。 どれが正しいかを決める欄ではありません。
表示環境は、見た画面をそのまま書きます。 別の画面では違って見えます。
何を測るかを決める
「ずれ」と一言で言っても、測り方が二つあります。 先に決めます。
最大のずれ。 全部の画素のうち、いちばん大きく動いた分です。一か所でも大きく動いたかが分かります。
平均のずれ。 全部を均した分です。全体がどれだけ動いたかが分かります。
面の中は最大で見ます。 一か所だけ動く場合があるためです。
境目は平均で見ます。 境目は幅があるので、一画素だけでは読めません。
| 見る場所 | 測る値 |
|---|---|
| 面の中 | 最大のずれ |
| 境目 | 平均のずれ |
面の中と境目は別に見る
平らな色の面では、四通りとも最大3階調までしか動きませんでした。 面の中は差が出にくいところです。
色の境目では、JPEGは品質80でも品質50でも平均0.5、WebP品質80だけ平均4.5のずれが出ました。 同じ設定でも、見る場所で結果が違います。
どちらか一方だけを見て決めません。 面と境目を分けて測ります。
記録は一行にまとめる
| 書く列 | 中身 |
|---|---|
| 設定 | 形式と品質 |
| 結果 | 最大のずれ |
| 環境 | 見た画面 |
設定と結果は同じ行に書きます。 離すとどの設定の結果か分からなくなります。
測った日も書き添えます。 道具が変われば結果も変わります。
記録が効く場面
測った記録は、その場で使うものではありません。 後から効きます。
同じ作品を別の先へ出すとき。 前に選んだ設定と結果がそのまま使えます。
道具を入れ替えたとき。 前の記録と並べると、結果が変わったかどうかが分かります。
色が違うと言われたとき。 どの設定で出したかが残っていれば、確かめる場所が決まります。
記録が無いと、毎回チャートから作り直すことになります。 一行残すほうが早く済みます。
色が合わないとき
判断が止まる場面を、三つ書き留めます。 どれも記録の話です。
どの例でも値を作っていません。測った結果だけを残しています。
設定と結果が組で残ったか確かめる
設定と結果を同じ行に残したか。 後から戻せます。
面の中と境目を分けて見たか。 出方が違います。
見た画面を書き留めたか。 環境で見え方は変わります。
自分の色見本を一枚作る
色の確認に、特別な機材は要りません。書き出す前に、自分の色見本を一枚作っておくこと。
設定ごとの結果は残っているか。見た画面は書いたか。 そこまで残せば、次の書き出しで比べられます。
ずれがほとんど無くても構いません。 動かなかったという結果も、測って初めて言えます。